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 国民に住民票コードが国民総背番号として付番されてから3年あまりが経過した今日、新たな二つの付番問題が浮上しています。一つは、これまで法的根拠がなかった「基礎年金番号」の法定化を図る動きで、国民的な議論もないまま、既に国会(第164国会)にそのための法案である「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案」が提出されています。
 そして、もう一つは、基礎年金番号とは別に、新たに社会保障番号を導入し、国民に三つめの背番号を付けようという動きが強まっていることです。

 経済財政諮問会議では、これまで社会保障制度改革を巡る議論の中で、社会保障個人会計の導入と合わせて、社会保障番号についても検討がなされてきましたが、2006年6月7日の第14回会議にて、社会保障番号に関する関係省庁連絡会議を設置することや、骨太方針の中に社会保障番号の可能性を検討するという記述を入れることが了解されたようです。いよいよ社会保障番号導入へ向けた具体的な検討と準備が始まることになりそうです。

 もっとも「社会保障番号」を導入する考え方自身は、今回初めて出て来たものではありません。2001年6月26日に閣議決定された「経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)には、「社会保障番号制導入」とあわせ、「社会保障個人会計(仮称)」の構築が盛り込まれていました。
 また、経団連も2004年9月21日付けの報告「社会保障制度等の一体的改革に向けて」において「社会保障・福祉制度に共通する個人番号」と「 社会保障個人会計(仮称)」の導入の提案を行っています。
 ただし、今回がこれまでと違うのは、団塊の世代の大量退職を目前にして超高齢化社会がますます現実味を帯びてきたことを背景にしつつ、社会保険庁の不祥事の頻発や、深刻化する保険料の未納など問題が山積する年金制度の改革に対する国民的関心がたいへん高まっている中で、基礎年金番号の法定化法案の提案などとも相まって、極めて現実的な提案として政府から出されてきた点です。また、さらに付け加えるなら、住民票コードの付番が違憲であると訴えた訴訟の判決が金沢地裁を除いて、悉く国側に軍配を上げるものとなっていることも、「国民に番号を付けるのは、とりあえず行政目的さえあれば問題ないのだ。番号を鍵にした名寄せも問題ないのだ」と小泉内閣に勢いを付けさせていると言えるでしょう。

 総務省は、住民票コードについては、これを共通キーにしてデータマッチングや名寄せを図るようなことはないとしてきましたが、社会保障番号ははじめからデータマッチングや名寄せのための共通キーとして設計されることになりそうです。また、住基ネットとの関係は不明ですが、想定されている社会保障個人会計には住所データや生存データは必須でしょうから、どこかでつながる(都道府県を介して地方自治情報センターか?)ことになるのは間違いないでしょう。

 新たに「社会保障番号」が付番されるのか、法定化され重複問題をも克服した新「基礎年金番号」が社会保障番号としての役割を担うのか、今のところ全くわかりませんが、住民票コードとは別の背番号が、今度は在日の外国人をも対象とする点や、はじめから個人情報の一元管理を目的としている点などから、より強力で危険な性格を持つ番号として導入されることになるのはまず間違いないでしょう。

・ 新政権に向けた動き
・ 経済財政諮問会議での議論
・ 社会保障の在り方に関する懇談会
・ 日本経済団体連合会の考え
・ 社会保障番号に関する新聞報道など

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新政権に向けた動き

 安倍晋三・官房長官は2006年9月1日、自民党総裁選出馬にあたって政権構想を発表しましたが、その中の具体的施策の一つとして「社会保障番号の導入や徴収一元化について検討」が含まれていることがわかりました。
 大本命である安倍氏が、大方の予想通り首相の座につけば、小泉内閣の懸案の一つであった社会保障番号の導入が、いよいよ本格化しそうです。

 

経済財政諮問会議での議論

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2006年度の議論

 経済財政諮問会議では、これまで社会保障制度改革を巡る議論の中で、社会保障個人会計の導入と合わせて、社会保障番号についても検討がなされてきましたが、2006年6月7日の第14回会議において、社会保障番号に関する関係省庁連絡会議の設置が了解されたことなどを受けて、2006年度の骨太方針に社会保障番号の導入に向けて検討を行う旨が盛り込まれました。

 

2005年度の議論

 

2004年度の議論

 

2003年度の議論

 

2002年度の議論

2001年度の議論

   

社会保障の在り方に関する懇談会

 内閣官房長官の私的懇談会である「社会保障の在り方に関する懇談会」では、日本経済団体連合会評議員会副議長である西室委員が、(社)日本経済団体連合会が2004年9月21日に示した「社会保障制度等の一体的改革に向けて」をもとに、「個人社会保障勘定」とあわせて「社会保障番号」の導入に向けて積極的な発言を繰り返してきました。
 なお、「社会保障の在り方に関する懇談会」は、「社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとしていくため、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行う必要がある」として2004年7月27日に設けられた内閣官房長官の私的懇談会で、座長は宮島洋・社会保障審議会年金部会長です。

   

日本経済団体連合会の考え

 

社会保障番号に関する新聞報道など

 

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カウンター from 2006.6.12