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国民に住民票コードが国民総背番号として付番されてから3年あまりが経過した今日、新たな二つの付番問題が浮上しています。一つは、これまで法的根拠がなかった「基礎年金番号」の法定化を図る動きで、国民的な議論もないまま、既に国会(第164国会)にそのための法案である「国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案」が提出されています。
そして、もう一つは、基礎年金番号とは別に、新たに社会保障番号を導入し、国民に三つめの背番号を付けようという動きが強まっていることです。
経済財政諮問会議では、これまで社会保障制度改革を巡る議論の中で、社会保障個人会計の導入と合わせて、社会保障番号についても検討がなされてきましたが、2006年6月7日の第14回会議にて、社会保障番号に関する関係省庁連絡会議を設置することや、骨太方針の中に社会保障番号の可能性を検討するという記述を入れることが了解されたようです。いよいよ社会保障番号導入へ向けた具体的な検討と準備が始まることになりそうです。
もっとも「社会保障番号」を導入する考え方自身は、今回初めて出て来たものではありません。2001年6月26日に閣議決定された「経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)には、「社会保障番号制導入」とあわせ、「社会保障個人会計(仮称)」の構築が盛り込まれていました。
また、経団連も2004年9月21日付けの報告「社会保障制度等の一体的改革に向けて」において「社会保障・福祉制度に共通する個人番号」と「 社会保障個人会計(仮称)」の導入の提案を行っています。
ただし、今回がこれまでと違うのは、団塊の世代の大量退職を目前にして超高齢化社会がますます現実味を帯びてきたことを背景にしつつ、社会保険庁の不祥事の頻発や、深刻化する保険料の未納など問題が山積する年金制度の改革に対する国民的関心がたいへん高まっている中で、基礎年金番号の法定化法案の提案などとも相まって、極めて現実的な提案として政府から出されてきた点です。また、さらに付け加えるなら、住民票コードの付番が違憲であると訴えた訴訟の判決が金沢地裁を除いて、悉く国側に軍配を上げるものとなっていることも、「国民に番号を付けるのは、とりあえず行政目的さえあれば問題ないのだ。番号を鍵にした名寄せも問題ないのだ」と小泉内閣に勢いを付けさせていると言えるでしょう。
総務省は、住民票コードについては、これを共通キーにしてデータマッチングや名寄せを図るようなことはないとしてきましたが、社会保障番号ははじめからデータマッチングや名寄せのための共通キーとして設計されることになりそうです。また、住基ネットとの関係は不明ですが、想定されている社会保障個人会計には住所データや生存データは必須でしょうから、どこかでつながる(都道府県を介して地方自治情報センターか?)ことになるのは間違いないでしょう。
新たに「社会保障番号」が付番されるのか、法定化され重複問題をも克服した新「基礎年金番号」が社会保障番号としての役割を担うのか、今のところ全くわかりませんが、住民票コードとは別の背番号が、今度は在日の外国人をも対象とする点や、はじめから個人情報の一元管理を目的としている点などから、より強力で危険な性格を持つ番号として導入されることになるのはまず間違いないでしょう。
・ 新政権に向けた動き
・ 経済財政諮問会議での議論
・ 社会保障の在り方に関する懇談会
・ 日本経済団体連合会の考え
・ 社会保障番号に関する新聞報道など
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安倍晋三・官房長官は2006年9月1日、自民党総裁選出馬にあたって政権構想を発表しましたが、その中の具体的施策の一つとして「社会保障番号の導入や徴収一元化について検討」が含まれていることがわかりました。
大本命である安倍氏が、大方の予想通り首相の座につけば、小泉内閣の懸案の一つであった社会保障番号の導入が、いよいよ本格化しそうです。
3 健全で安心できる社会の実現
(1)「日本型社会保障モデル」で安心安全のセーフティネット
○年金、医療、介護、社会福祉の一体的見直しを行い、持続可能な制度とするとともに、将末の生活かどうなるのかをわかり易く明示
・社会保障番号の導入や徴収一元化について検討
・年余受給見込み額通知の実施前倒し等、親切で分かり易い年金制度の確立
・社会保険庁の徹底的改革
・確定拠出型年金の拡充等により、選択型セーフティネットの整備
・被用者年金の一元化
新しい情報が一番上で、下に行くほど古い情報となっています。
経済財政諮問会議では、これまで社会保障制度改革を巡る議論の中で、社会保障個人会計の導入と合わせて、社会保障番号についても検討がなされてきましたが、2006年6月7日の第14回会議において、社会保障番号に関する関係省庁連絡会議の設置が了解されたことなどを受けて、2006年度の骨太方針に社会保障番号の導入に向けて検討を行う旨が盛り込まれました。
第4章 安全・安心の確保と柔軟で多様な社会の実現
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1.社会保障制度の総合的改革
(社会保障の一体的見直し)
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・ 社会保障番号の導入など社会保障給付の重複調整という視点からの改革などについても検討を行う。また、社会保障個人会計(仮称)について、個々人に対する給付と負担についての情報提供を通じ、制度を国民にとって分かりやすいものとする観点から、検討を行う。
1.発言要旨
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社会保障番号については、社会保障番号に関する関係省庁連絡会議、これは諮問会議の提案を受けて設置することにいたしまして、この点については御了解をいただいたところでございます。この実務的に詰めるべき課題、例えば個人情報保護のあり方、番号を与えられるべき対象範囲、番号の維持管理等々、主要な論点について整理をしていただいて、諮問会議に報告をしていただくことになりました。建設的な検討が進むことを期待しておりますし、また骨太方針の中でも、社会保障番号の可能性を検討するという記述を入れることの御了解をいただいたところでございます。
・・・・・
2.質疑応答
(問) 社会保障番号の連絡会議なんですが、構成するメンバーとか、あるいは政府のどこに置くか、あるいは代表者とかを教えてください。
(答) これは諮問会議がやろうという、検討しようということになりましたので、法的な権限の問題は別にしまして、諮問会議に物事を報告するということでございまして、スタートのときは、多分これらのことに詳しい課長レベルの方に集まっていただいて、検討を開始すると思います。官邸の坂官房副長官補には、頼みますということで、よくお願いをしてまいりましたので、多分事務的には坂さんがリードしてくださるものと思っております。
[社会保障番号]
・給付と負担に関する個人情報の集積が容易になり、分立する保険者や行政機関間の連携が図られることにより、国民の利便の向上や、保険者・行政機関・制度全体の効率的運営につながる。
(例)(1)国民への簡易迅速な情報提供、(2)国民年金と国民健康保険、年金と介護・高齢者医療など保険者間の迅速な連携、(3)生涯を通じた健康福祉情報の管理、(4)重複支給の排除等
[社会保障個人会計]
・社会保障全体の給付と負担について、家計レベルで、わかりやすく情報提供することができ、制度に対する国民の理解と納得を得ることに資する。
・転職、転居、結婚・離婚等による被保険者資格の適用漏れを防ぐとともに、国民が被保険者・負担履歴、それに対応する受給資格を随時確認することが可能となる。
・給付の裏にある保険料負担について知ることにより、コスト意識が喚起される。
・個人のニーズに応じた補足的な私的サービス選択を的確に行えるようになる。
・納税者番号とは、納税者に広く付番をし、一定の取引に際して取引の相手方に番号を告知し、番号を記載した資料情報を税務当局に提出させることにより、その番号を鍵として、税務情報を納税者ごとに名寄せし、把握するためのもの。
・納税者番号として活用しうる番号としては、これまで「基礎年金番号」や「住民基本台帳番号」の2類型を検討の対象として議論が行われてきた。
・これに加え、「基礎年金番号」等を発展させた「社会保障番号」の議論が進展すれば、「社会保障番号」が受益を伴い国民に受け入れられやすい面もあることから、「納税者番号」における「社会保障番号」の利用可能性についても十分検討課題となりうる。
2.改革の基本「原則」
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原則5 「将来世代に負担を先送りしない社会保障制度を確立する」
・ 受益・負担の世代間格差を緩和し、持続可能な社会保障制度を確立するために、改革に強力に取り組む。
・ 社会保障給付のさらなる重点化・効率化を推進する。その一環として、社会保障の効率化にも寄与する社会保障番号、社会保障個人会計を導入する方向で早急に検討を進める。
・ 社会保障のための安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りをやめる。
・ 社会保障の給付の水準・範囲とそれに見合った負担のあり方について国民的議論を経て決定するべく分かりやすい選択肢(給付と負担の組合せ)を提示する。
2.改革の基本的考え方
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(5)「将来世代に負担を先送りしない社会保障制度を確立する」
・ 受益・負担の世代間格差を緩和し、持続可能な社会保障制度を確立するために、改革に強力に取り組む。
・ 社会保障給付のさらなる重点化・効率化を推進する。その一環として、社会保障の効率化にも寄与する社会保障番号、社会保障個人会計を導入する。
・ 社会保障のための安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りをやめる。
・ 社会保障の給付の水準・範囲とそれに見合った負担のあり方について国民的議論を経て決定するべく分かりやすい選択肢(給付と負担の組合せ)を提示する。
2. 改革実現に向けての重要指針この提案を受けて、小泉首相も巻き込んで、住基ネットや納税者番号の問題も絡めてかなり突っ込んだ議論が行われたようです。おそらく、この議論が「社会保障番号」の導入に、これまでにはなかった現実味を帯びさせることにつながったのではないかと思います。
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〇 IT化の推進と社会保障番号の汎用的活用等:社会保障制度の一体的改革と一元的管理を図るため、IT化の推進と社会保障番号の汎用的活用を図るとともに、個人レベルで社会保障の給付と負担が分かるように情報提供を行う仕組みとして、いわゆる「社会保障個人会計」を導入する。
・・・・・・・・以上の議論を読む限り、新たな番号の付番ではなく「基礎年金番号」の「社会保障番号」としての拡大利用が本命のように思えます。
(吉川議員) 先ほど奥田議員から説明があった点はいずれも大切だと考えているが、具体論として、我々民間議員は昔から主張しているが、社会保障番号はやはり必要だ。それがもたらすいい意味での影響は広範囲に及ぶので、そろそろ真剣に検討していただく必要があるのではないかと考えている。
(小泉議長)社会保障番号は、納税者番号より前の段階だと思うけれども、どういうふうにやっていくのか。具体的に進めていく手順というのは。
(吉川議員)他の先進国で既にある国がたくさんあるので、そうした国でどのような形で運用されているのか、具体的には、米国でもどこでもいいと思うが、それに学べばいいのではないか。
(小泉議長) そんなに難しいことではないのか。
(本間議員)今、制度がばらばらになっているので、総理が言われるとおり、その番号をどういうぐあいにつなぐかという問題は当然出てくる。
(牛尾議員)アメリカがやっている。アメリカはソーシャルセキュリティナンバー。
(奥田議員)SSNという名前で。
(小泉議長)社会保障は日本ほど充実していないでしょう、アメリカは。
(奥田議員)それは日本の方がはるかに充実している。
(牛尾議員)重複支出が出ようがないという説もあるくらいだが、あることによって、そこからかなり効果が出ている。それと、資料の「2.改革実現に向けての重要指針」の1番目の「○」に書いたように、一体的改革と一元的管理も同時に進めることができる。要するに、年金、医療、介護、生活保護等、これを一体的に捉えて、制度の設計を総合的に簡素化して、しかも重複支出がないようにするということ。これで非常にいろんな点で問題がクリアになる。
(小泉議長)財務省か、厚労省か、こういうことから入ると、具体的な手順ないかね。そうじゃないとね、なかなかわかりにくい。
(竹中議員)いくつかの省で検討したことはあると思う。アメリカの場合は、ソーシャルセキュリティナンバーを得るために、オフィスに行って登録する。日本の場合は、世界にあまりない住民票というものがあるので、それを使う方がいいか悪いかとか、改めてもう一回国民全員に登録に行っていただくのかとか、そういう問題は出てくると思う。ただいずれにしても、やろうと思えば、これはできると思う。
(小泉議長)個人情報の問題もある。
(牛尾議員)地方自治体がきちんとあるし、e-ガバメントも相当進んでいるので、手順を示せば、それほど複雑なことではないと思う。
(竹中議員)e-ガバメントに結びつけようと思ったら、やはり住基ネットをどう位置づけるか、そういう問題をクリアしないといけなくなる。
(吉川議員)従来から、こういうものを入れるのは難しいという議論はたくさんあるが、諸外国でも、先進国はやっているわけであり、そろそろ、本当に前向きに検討していただく必要がある。
(小泉議長) 納税者番号よりはやさしいだろう。
(本間議員)これは従来の番号に各共済や厚生年金をつなげばいいわけで、社会保障番号の延長線上でやろうとすれば、技術的にはクリアできると思う。ただ、今、竹中議員が言われたとおり、総務省で住基番号を使っており、どちらを使うかとか、いろいろな調整はしなければいけない。しかし、新規に納税者番号という形よりは、既存の番号を使った方がずっとやりやすいと思う。
(小泉議長)難しい方法を、みんなやれ、やれと言っているんだから。納税者番号を、民主党もやれやれと言っているし、識者もやれやれと。これはどこの省が、どのように、具体的にどのような問題があるか、わかりやすく整理して提示して。
(与謝野議員) 整理して。はい。
(牛尾議員) 複数の省にまたがるから。
(与謝野議員)社会福祉番号は誰か研究している人がいるはず。
(牛尾議員) いろいろなところで研究している。
(本間議員) いろいろ情報はあると思う。ただ、政府のこれまでの取り組みもあり、それとのつなぎも勉強させていただく。
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1、 総合的改革に向けて
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・ 個々人に対する社会保障の給付と負担についての情報提供を行い、社会保障個人会計の導入をめざす
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(5)社会保障サービスの一体的な設計
(1) 「社会保障個人会計(仮称)」の導入に向けて検討を進める。この場合、現役世代にとっても年金の給付と負担が分かりやすい仕組みを工夫し、基礎年金、報酬比例年金それぞれの給付と負担について、加入者個々人に情報提供を行う。
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社会保障サービスの一体化
・ 年金・医療・介護・雇用・生活保護を一体としてとらえ、生涯の安心の観点から給付と負担の設計をする
・ 子どもを産み、育てやすい環境づくりに総合的に取り組む
・ 「社会保障個人会計」の導入に向けて検討を行う
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社会保障サービスの一体化
・ 年金・医療・介護・雇用・生活保護を一体としてとらえ、生涯の安心の観点から給付と負担の設計をする
・ 子どもを産み、育てやすい環境づくりに総合的に取り組む
・ 「社会保障個人会計」の導入に向けて検討を行う
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4.総合的な社会保障サービスの確立に向けて
・社会保障サービスの総合的な設計にあたっては、公的保障と自助努力、現金給付(年金)と現物給付(医療や介護等)、それぞれの組合せについても検討が必要である。
・個人ごとの受益と負担は、「社会保障個人会計」として情報提供し、国民に対して十分な説明責任を果たさなくてはならない。そのための体制整備を、加速させる必要がある。
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社会保障の役割と今後の方向性
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国民に対する社会保障情報の提供
〇年金個人情報の提供の充実に取り組むこととしており、社会保険事務所等における年金相談に際し、50歳以上の者を対象に、個人の加入記録に基づく年金見込額を提供することを検討中。
※諸外国では、アメリカ、カナダ、スウェーデン、ドイツなどが毎年一回一定年齢以上の者に対し年金見込額を通知する制度を導入(ドイツは2004年度から)。
○国民に対する社会保障情報の提供のため、例えば、社会保障番号について検討を進める
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(5)持続可能な社会保障制度
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(社会保障の総合化)
年金、医療、介護、雇用等の社会保障制度について、機能分担の見直し、重複給付の是正、保険料徴収の効率化等、社会保障の総合化の観点から、計画的に見直しを進める。
更に、ITの活用により、社会保障番号制の導入と個人に社会保障に関する情報提供等を行う仕組みの構築に向けて検討を進める。
II 社会保障各制度の改革に向けた取り組み
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5 その他
(1)社会保障個人会計
○ 国民一人一人が社会保障の給付と負担についての理解を深め、人生設計を立てやすくしていくことは重要。
○ 調査・検討に当たっては、プライバシーの問題や費用対効果を十分見極めながら、総合的視点に立って対応。
(取組み)
個人レベルでの社会保障の給付と負担が分かるような情報提供の具体的な方策に関して、諸外国(アメリカ、シンガポール、スウェーデン等)における個人会計類似の制度や社会保障番号制度等の調査を進めている。
また、今後、社会保険庁において年金個人情報(年金見込額等)の提供の充実に取り組むこととしており、社会保険事務所等における年金相談に際し、50歳以上の者を対象に、個人の加入記録に基づく年金見込額を提供するなどの検討を進めているところ。
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2.総論
(1)社会保障個人会計(仮称)
「骨太の方針」においては、ITの活用により、社会保障番号制導入と合わせ個人レベルで社会保障の給付と負担がわかるように情報提供を行う仕組みとして、「社会保障個人会計(仮称)」のシステムの構築に向けて検討を進めることが盛り込まれている。
その後、厚生労働省の平成14年度予算の概算要求に、その調査研究費が盛り込まれ、さらに、改革工程表の作成作業の中で、これを前倒し、平成13年座中に諸外国の類似の制度に関する調査を行い、e-governmentのフロントランナーとして導入の具体化を図ることとなった。中期経済財政計画においては、その実現後の社会保障のイメージを描くことが必要である。
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改革工程表のポイント
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3.保険機能強化プログラム
(1)社会保障制度改革の推進
○ 諸外国における「社会保障個人会計(仮称)」類似の制度、社会保障番号制度に関する調査を行い、e-governmentのフロントランナーとして導入の擬態かを図る。(14年3月までに措置)
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<新世紀維新が目指すもの − 日本経済の再生シナリオ>
2.構造改革のための7つの改革プログラム
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(豊かな生活とセーフティーネットを充実するために)
(3)保険機能強化プログラム
国民一人一人にとってライフステージの各段階にわたる自分の生活と社会保障制度との関わりが分かるようにする。こうしたことを通じて、「分かりやすくて信頼される社会保障制度」を実現する。このため、IT の活用により、社会保障番号制導入とあわせ、個人レベルで社会保障の給付と負担が分かるように情報提供を行う仕組みとして「社会保障個人会計(仮称)」の構築に向けて検討を進める。
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第3章 社会保障制度の改革 − 国民の安心と生活の安定を支える
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2.社会保障制度全体に共通する課題
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(2)国民の合意と納得の形成 社会保障負担に対する国民の合意と納得を形成するためには、国民一人一人にとってライフステージの各段階にわたる自分の生活と社会保障制度との関わりや、個人と社会との関わりが分かるようにし、分かりやすく信頼される制度としていくことが非常に重要である。このため、IT の活用により、社会保障番号制導入とあわせ、個人レベルで社会保障の給付と負担が分かるように情報提供を行う仕組みとして「社会保障個人会計(仮称)」システムの構築に向けて検討を進める(社会保障分野でのe-government の実現)。このことにより、社会保障制度の運営コストの削減や、公的給付と私的給付の効率的な組合せによる老後所得保障の充実、多様化なども可能になる。
「社会保障個人勘定」の創設についてまた、議事録(PDF)によればこの資料について坂口臨時議員(当時、厚生労働大臣)は、同会議の前半でおこなわれた岩田内閣府政策統括官と小林内閣府政策統括官による「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針(目次案)」(PDF)の説明を受ける形で次の通り説明を加えています。
◎社会保障の給付と負担を分かりやすく国民に示し、その理解を深める努力は重要。
◎しかし、個人単位で給付と負担を明確にし、国が管理するという「勘定」を設けることは不適当。
(「個人勘定」という名称は誤解を招くおそれ。)
○国民が社会保障の給付と負担についての情報を得られるよう、年金相談やモデルケースでの年金額の試算を公表するなど情報提供に努めてきたところ(年金開始前の国民に対する給付額の提示等)。
今後も、IT技術の活用などを検討。
○しかし、個人単位で勘定を設け、その給付と負担(差し引き)のバランスを示すことについては、
(1)医療・介護などによる現物給付・短期給付は、個々の事例によって異なり、毎月など定期的に示すのは実務上困難であり、予測も不可能。
さらにこれを年金と束ねて示すことは困難。
(2)損得論を助長し、社会保障制度が「リスクに対して社会で共同して備える」ものであることへの理解を損なうおそれ。
※社会保障番号制度の創設については、コストやプライバシー等の問題もあり、要検討。
(なお、米国の社会保障番号は、戸籍等の代替として活用されており、我が国とは文化・歴史が異なる。)
(岩田内閣府政策統括官) それでは、お手元の資料2をごらんいただきたいと思います。基本的考え方ということで、その5つの節について簡単に御説明申し上げます。以上を見る限り、社会保障番号については社会保障個人勘定も含め当事者である厚生労働省は、当時は消極的ないしは否定的だったことが伺えます。創設したかったのは本間正明・大阪大学大学院経済学研究科教授などの民間議員ばかりなりということなのでしょうか。こういう温度差があったためなのか、結局、「経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)に「社会保障番号制導入とあわせ、個人レベルで社会保障の給付と負担が分かるように情報提供を行う仕組みとして『社会保障個人会計(仮称)』の構築に向けて検討を進める」と書かれたものの、その後、具体的な動きは全く出てきませんでした。
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第2のグループは、国民生活を含めて豊かな生活がエンジョイできるような仕組みに変えるのはどうしたらいいかということで、ここでは3つ、保険機能強化、人材大国、生活維新プログラムということが書いてございます。保険機能につきましては、個人にとって「納得できるような税制」、あるいは社会保障についても、「信頼される社会保障制度」というのをつくるためにはどうしたらいいかということで考えております。電子政府の実現によって、公的年金、医療、介護、雇用保険に関して、社会保障の個人勘定を創設するということで、個人の生涯を通ずるような給付と負担の関係が、だれにとってもよくわかりやすい仕組みにしていく必要があるんじゃないかということを考えております。
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(小林内閣府政策統括官) それでは、「本論」の方を御説明させていただきます。
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「第3章 社会保障制度の改革」でございますが、1.に書いてございますように、「国民の『安心』と生活の『安定』を支える社会保障制度の確立」をしようということで、ここに書いてございますような基本的な考え方に基づきまして、2. に書いてございます「共通の課題」ということで「社会保障個人勘定の創設」等々の構造改革のプロジェクトをここに入れ込んでいきたいと考えております。
(坂口臨時議員) それでは、厚生労働関係の方から、4点だけ考えておりますことを申し上げたいと思います・・・。
・・・・・・・
次に4ページ目でございますが、「社会保障全体に共通する課題」のところでございます。この「『社会保障個人勘定』の創設」がございますが、これは私は十分に理解ができていないものですから、御意見を申し上げるのは、少し失礼なんですけれども、先ほどお聞きした限りにおきましては、払い込んだ保険料と、そして受ける給付とが、それぞれの個人個人でわかるようにするというような御趣旨のようにちょっと取れたわけでございますが、それは意味があるんでしょうけれども、社会保障の理念ということと、個人の問題と社会保障、助け合いという社会保障の問題との理念の問題と、そこをお考えをいただければというふうに思います。
・・・・・・・
以上で、取りまとめて御報告申し上げます。
(竹中議員) ありがとうございます。社会保障個人勘定等々は、わりと民間議員の間では重要な概念だと思います。ちょっとあとで民間議員の方から、この点について御発言いただきまして、武部大臣お願いいたします。
・・・・・・・
(本間議員) 先ほど坂口大臣が個人勘定の問題、御質問がございました。民間側がイメージしておりますのは、アメリカのシステムでありまして、御承知のとおり社会保障番号というものが確立され、そしてそれに受益の部分、例えばIRAというような、個人勘定が付いておりまして、それによってトータルに執行コストの節減も含めて、極めて重要な役割を果たしておりますし、あれがあるがゆえにe−ガバメントは非常に進捗しまして、アメリカのITの言わば発展につながっていったという歴史的な事情がございます。公的な部分について、できるだけ一元的な形で管理をして、そしてディスクロージャーに対してもそれがポジティブな役割を果たすということは、これは北欧を見ましても、どこの国でもこのIT化の問題というのは、非常に重要な案件になっておりますので、そういう意味では、きっかけとしてこういうことを問題提起させていただいたということであります。
・・・・・・・議事録(PDF)によれば、奥田議員が資料説明をした後、本間議員が補足し、さらに吉川洋・東京大学大学院経済学研究科教授が「政府として1つの統一的な番号を導入して、その番号をすべての目的のために合理的に使うということが私は重要だと思います」との提案をしています。
II.検討すべき論点
・・・・・・・
4.制度の効率化・給付の適正化・透明性の確保の一層の推進
○ value for money の観点から、IT 技術の活用等を通じた情報開示を徹底する等により、社会保障制度の効率化・給付の適正化を進める。
○ 社会保障制度の透明性・信頼性の確保。国民一人一人と制度との関わりが明示的に分かるよう、個人の給付と負担に関する情報を提供して国民が自らの将来のビジョンを描けるようにする。
・・・・・・・
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別 紙 1
社会保障改革と経済財政に関する論点(補足メモ)
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(4) 制度の効率化・給付の適正化・透明性の確保の一層の推進
・・・・・・・
社会保障制度の透明性・信頼性を確保する観点から、国民一人一人と制度との関わりが明示的に分かるようにすることが必要であり、個人のレベルで現在及び将来の給付と負担を総合的に把握し評価することができるよう、給付と負担に関する情報の開示・透明化、アクセス保障のためのシステムを構築する。
このことは同時に、個人の自立・自己責任を基礎においた社会保障制度の構築という観点からも不可欠。
:被保険者証の個人単位化・ID 機能の付与
:社会保障個人勘定の創設(e-government、ID システムの導入等による個人単位での給付/負担情報の集積・一元化―将来的には公共サービス一般、税を含む公的負担一般についての個人単位での情報集積の実現)
・・・・・・・
・・・・・・・
(本間議員) ・・・・Eカバメント、これは森内閣でIT化をしていくと、政府の中でもこれを推進するということが出ております、これが番号制度。これはどういう形で付番をするか、これは吉川議員の方からまたお話が出ると思いますけれども、母子手帳から始まり、本来は失業、雇用の番号制度の問題、そして、病気をしたときの医療の問題、そして、65歳以上の場合には年金と、全部連動した形でライフデザインをこの社会保障制度の改革の中に位置付けながら、わかりやすい問題設定をして、国民に理解を求めていくということを、今後是非やっていかなければならないのではないかという考え方の下に、このペーパーを奥田議員の方から御報告いただいたというのが、これまでの検討状況であります。
(麻生議員) ありがとうございました。それでは、皆様方から社会保障制度につきまして御自由に御議論をいただければと思います。 吉川先生。
(吉川議員) ただいま、本間先生の方から御説明がありましたが、私からは1つだけ具体的な提案をさせていただきたいと思います。
どういうことかと言いますと、今まで議論されてきたこと、あるいは厚労大臣からも御説明があったことを実現するためには、やはり国民に番号を導入することが必要だと私は考えております。社会保障の改革を進める上でも、あるいは財政のさまざまな問題を考える上でも、社会的な強者と弱者をできるだけ正確にアイデンティファイするということが大変重要なことで、前提になるわけですけれども、効率性、実効性を高める上でも、私は番号の導入は避け難いと思います。従来は、納税者番号という暗い名前で呼ばれていたわけですけれども、先ほどからお話に出ていますように、例えば、カルテのIT化、あるいは電子政府の実現というようなこと、これを実効あらしめるためにも、今や番号の導入は避け難いと私は考えております。番号は、明るい面をたくさん持っていると思います。
重要なことは、政府がさまざまな番号をアドホックに導入するということはやるべきでない。これは単に混乱を招くだけですから、したがって、政府として1つの統一的な番号を導入して、その番号をすべての目的のために合理的に使うということが私は重要だと思います。いずれにしても、社会保障・財政の問題を考えていく上も、あるいは医療体制の将来を考えていく上でも1つの重要なインフラ、合理的なインフラだと私は思います。
(本間議員) もう1つ補足説明させていただきたいと思いますが、アメリカでなぜ納税者番号的な制度が普及したかということを考えますと、実は受益の方から入っていったという背景がございます。社会保障番号と雇用者識別番号という2つの番号がございまして、これは両方とも国民の生活の言わばセーフティーネットとして機能をするということでございますので、負担から入っていかなかったというところに非常に大きな特徴がございまして、できれば、こういう形での番号設定をし、それが個人勘定できちんと完備できるということが重要なんだろうと思います。
個人番号が、今、例えば、医療ですと、家族で保険証ができていて、家族が単身赴任でやっているときなどはなかなかきちんと対応できない部分もございますし、社会保障全体の構図を把握する上でも、今の縦割的なシステムですと、予算の特別会計ということもございまして、重複の問題もございます。これを一元的にきちんと効率的にマネージをしていくという点では、積極的にこれはEガバメントの言わば第一フロントランナーとしてこういう問題を積極的に、その利益をアピールする形で打ち出していくということが、政権にとっても非常に重要な私は国民に対するアピールの度合いが高いのではないかと思いますので、吉川議員の提案には、私も基本的に非常に賛成です。
(片山議員) 今、両先生から話がありましたが、一昨年の夏に、住民基本台帳法を改正しまして、それぞれの市町村で住民票をコンピュータで処理していますが、それを全国ネットワークでつなごうと、その核になるのは東京にあるセンターですけれども、今、作業を進めております。2年も経てば全国民に11桁の住民票コードが付きます。
改正法では、プライバシーの保護の観点から住民票コードの民間利用を禁止していますが、ネットワークに保存する情報は氏名と年齢と性別と住所です。このネットワークができれば本人が住民票を出したり入れたりするのは大変便利になり、どこであろうが、1回窓口に行けばいいわけです。あと、行政機関が本人確認のために、いろいろ照会が来ますがそれに答える、それ以上は使わせないということになっているんですね。ただ、個人情報保護法が必要であるということになっていますし、社会保険庁は社会保険庁で何かお考えのようですけれども、今の医療や社会保障の関係でも共通にやった方がずっと効率的だとは思いますが、これはプライバシー保護の観点から将来の課題として慎重に議論すべきと思っています。
(麻生議員) 奥田先生。
(奥田議員) ちょっと話は違うんですけれども、その番号の問題ですけれども、個人間のお祝いについて課税する。そういうのが最近ものすごく多いんです。番号制は先生方が言われたような意味では確かにいい話なんだけれども、個人間の儀礼交際に至るまで課税される。
一方で、お返しについては費用として認めてくれない。そういうことが番号問題については出てくると思います。
(麻生議員) 村上副大臣。
(村上財務副大臣) 両先生にお伺いしたいのは、番号制にするのは、例えば、高齢な人は弱者とかいうふうに一律に定義するのではなくて、それぞれの収入だとかを見て、それぞれの負担能力だとかそういうものをきちんと差別化するためにそういう番号制を導入したらどうかという狙いをおっしゃっているわけですか。
(吉川議員) 私は、番号は多目的に用いられてよいと思います。先ほど納税者番号に転化するのはけしからぬというお話も紹介されましたが、転化しても私は構わないと思っています。
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(本間議員) 情報がきちんと個人ベースでプールされておりませんから、年齢とか、あるいは女性の場合には配偶者としての立場におるのか、個人として自分が、今、平沼大臣がおっしゃったとおり、自立した形で経済活動を営んでいるか、こういうことによって随分実態と区分の乖離というのが起こっているわけですね。したがって、番号制度を導入するということは、個人の実態を把握しながら、受益と負担というものをフェアにしていくための手立てにしていくというのが1つ大きなポイントだろうと思います。
それからもう1つは、それに個人がアクセスすることができるという制度的な保障を与えることによって、自分が負担したものと受益というもの、そして社会保障制度の意味というものもきちんと理解していただく、そして、そのことによってこれからはどうしても保険料の引き上げというような難しいテーマ、あるいは給付水準の引き下げという極めて厳しい選択を国民に求めていくということが可能性として非常に強いわけですから、そういう説明責任の観点の部分からの番号制度の活用のされ方、勿論、プライバシーの問題はございます。
それからもう1つ、制度間の重複問題、縦割の厚生労働行政の持っている非効率性の問題、これも番号制でやりますと、共通に今後の社会保障制度を管理していくマネージメントの上で非常に効果があるわけでありまして、ここの部分のところは、社会保険庁等の存在というようなもの、微妙な問題があるということは私も十分了解をしておりますけれども、将来的にはそこに向かって効率的な行政というものを推進するために、これをフロントランナーとして活用するという考え方を打ち出していくということは、国民にとってもわかりやすいテーマ設定になるのではないかと今考えています。
例えば、この問題を考えますときに、年金重視型でいくのか、あるいは給付措置型で行くのかという哲学の問題にも絡んできておりまして、御承知のとおり、介護は年金から費用徴収をするという制度設定になっておりますけれども、医療の方は年金から費用を徴収しない形になっております。ここら辺のところも番号制がきちんと整備されますと、大阪辺りではもう介護が強制的に年金から差っ引かれるのは嫌だと、医療がそうなっていないのに、介護はそうなっているのは憲法違反だというような、若干モラルハザート的なそういう訴訟まで起こりつつあるような状況でございますので、そういう国民もやはりそういうような問題ある行動をチェックする上でも、こういう問題をうまく活用しながら、理解を得ていくという装置に是非考えていただけないかというのが我々の提案でございます。
(牛尾議員) 第1は、番号制の導入の問題ですけれども、やはりメリット、デメリットがあるけれども、もうここまでくると番号制の導入はやむを得ないと思いますが、そのときには、奥田さんがおっしゃるような悪用する部分が出てくる前に、これをうまく使う環境を先に同時につくっていかないといけない。番号制だけ入ればいいというわけではないので、それにプラスになるような環境をつくりながら、悪用する方をどうやって除外するかということを総合的に考えることが第一だと思います。
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(村上財務副大臣) ・・・・先ほど、吉川先生が言われていた番号制にするのは、老人というのは弱いもんだという既定概念があるけれども、そうじゃなくて、やはり収入だとか財産だとかいろんなものをトータルして、それに合った、例えば能力のある高齢者が、能力に合った自助努力を促すということが両先生の狙いじゃないかなと思うんです。そこら辺は、きちっと言うべきじゃないかなというふうに私は思います。
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(坂口臨時議員) 吉川先生がおっしゃった番号のこと、私もそれは将来そうしなきゃならぬなというような気持ちでお聞かせいただいたわけですが、これ大分先生方からバックアップしていただかないと、片山大臣がおっしゃったようになかなかこれ政治的には大変なもんですから、例えばこの社会保障の分野で先に一本化をしてつくり上げていくとかというような段階的にでもいかないと、なかなかこれ、大変かなというような気がいたしております。それはちょっと、年金だけでは大変だというふうに、基本的にはそう思います。
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内閣官房長官の私的懇談会である「社会保障の在り方に関する懇談会」では、日本経済団体連合会評議員会副議長である西室委員が、(社)日本経済団体連合会が2004年9月21日に示した「社会保障制度等の一体的改革に向けて」をもとに、「個人社会保障勘定」とあわせて「社会保障番号」の導入に向けて積極的な発言を繰り返してきました。
なお、「社会保障の在り方に関する懇談会」は、「社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとしていくため、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行う必要がある」として2004年7月27日に設けられた内閣官房長官の私的懇談会で、座長は宮島洋・社会保障審議会年金部会長です。
X 個別分野に係る今後の課題 ・・・・・・・
6 その他の社会保障分野
生活保護分野など、その他の主要な社会保障分野についても、引き続き、自立・就労支援等を推進するとともに、給付の増の抑制のための不断の見直しを行う観点から、今後、更に検討していくことが求められる。
なお、負担の公平と給付の公正化を進める観点から、納税者番号制度、社会保障番号や社会保障制度における個人勘定の整備などの是非も検討すべきであろう。
(西室委員) ・・・・・。
これから先の社会を考えるときに、現在の給付と負担はバランスを欠いている。基本的に社会保障は、自助努力を基盤にしなければならず、NPOや地域によって活力ある経済社会をつくり、公で負担する部分については応分の負担であるということにもう一回戻る必要があるのではないか。
・・・・・。
やはり自助努力を考えながら、年金、介護、医療その他と合わせて公平性確保のための社会保障番号と個人社会保障勘定の2つを主張の中に入れていただきたい。
・・・・・。
・・・・・・・・・・
(西室委員) 社会保障の個人番号の付与と、個人社会保障勘定の2つを議論しておかないと、それぞれの比較の問題、つまり誰かが得していると常に思いながら、自分の負担だけが幾ら軽くても重いように感じてしまうことから抜け出せない。
番号を付けても、きちんと税金は取れないという話もあるが、実際に番号を付けておいて税金逃れをするのと、番号なしで捕捉のしようもないからというのは、ちょっと違うような気がする。
(石委員) 番号は入れるが、限界があると言っている。自営業者の、特に小売事業者の所得補足はできないけれども、勿論番号を入れることは賛成である。それをどういうふうにアレンジして使うか、これから大いに議論したい。
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2.社会保障制度における税と社会保険料負担の役割
(1)社会保障制度における税と社会保険料負担の基本的役割分担
基本的には、
(1)若年世代の医療費など、リスク分散という本来の保険原理に基づくことが適切なものについては保険料を充当する
(2)ただし、基礎年金や高齢者の医療費など、世代間扶養の性格の強いものについては、全国民が広く公平に支えられる間接税などを充当する
という整理で考えるべきである。
なお、負担の公平と給付の公正化を進めるためには、社会保障制度における個人番号制と個人勘定の仕組みを整備することが求められる。
1.社会保障の一体的見直しの考え方ここに書かれた「個人番号制と個人別会計の仕組みを設けるべきであるとの意見があった」との記述は、第4回会合(2004年11月8日)に西室委員(日本経済団体連合会評議員会副議長)が「社会保障制度等の一体的改革に向けて」を資料として提出し、議論が行われたことが反映されているのだと思われます。
(基本的考え方)
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○ 社会保障制度の一体的な見直しを進めるに当たり、年金と介護等の居住費や食費の給付の重複調整、高齢者の社会的入院の解消に向けた医療と介護の役割分担など、制度の役割や相互関係の調整が必要である。そのための基盤整備として、社会保障・社会福祉制度に共通する個人番号制と個人別会計の仕組みを設けるべきであるとの意見があった。
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(西室委員) 目指す社会は自助努力を基礎とする活力ある公正な社会である。
自分の生活は自分で支え、その上で社会保障制度は成り立つという認識である。そのためのメルクマールとして、潜在的国民負担率50%を目指すことが必要である。
社会保障に関わる提言は、大きく共通基盤の整備と個別制度の効率化の2つのパートに分かれている。
共通基盤整備の1つ目は、社会保障、社会福祉に共通する個人番号を整備してほしいこと。
2つ目は、この番号を基礎として、社会保障制度の個人別の会計を導入すること。
1つ目の部分については、社会保障制度の適用に当たって不公平がないようにすることが主たる目的であり、税制との連携を保ちながら負担面での公正さを、追及できるようなシステムが必要である。
2つ目の部分については、社会保障制度がいろいろ分かれている中で、趣旨が重複した給付が行われているものについて個人別の会計の中でチェックをするシステムを設けて、制度全体の効率化と公正さを担保するものである。
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(石委員) 基本的に提案、提言、方向性については賛成である。
自助努力を基礎とする活力ある公正な社会について、問題は、これをどのように具体化するかという点で議論が分かれると思う。
そこで、質問であるが、・・・・。
2つ目は個人番号制について、既に住基番号と年金番号という2つが導入されているが、年金番号を年金以外にもっと拡充すべきと考えているのか。また、個人番号を導入すべきという話もあるが、番号制というのは一個あればよいのであり、ここでいう個人番号は、社会保険番号の拡張ということでよいのか。
最後に、個人別会計はそのとおりだと思うが、強制力を伴うのかそれとも個人の自主的発意でやるのか。
(西室委員) ・・・・。
2つ目の個人番号は既存番号の活用を含めてできる限りシンプルに一本にすべきであると思う。
3つ目の個人別会計については、強制を伴った形の個人勘定を給付の面ではしっかりとつくらないと、個人も行政も認識できないと思う。
例えば給付をもらった人が、最後に膨大な遺産が残るとすれば、それは果たして公正かという問題が出るだろう。
・・・・・・・・
(1) 社会保障・福祉制度に共通する個人番号の導入ここでは、第三の番号を新たに付与するのではなく「基礎年金番号を拡充、活用することが現実的」だとされています。また、「基礎年金番号の重複付与という現状を早急に解消することが求めら」ているとありますが、これについては社会保険庁の「業務改革プログラム〜セカンドステージにおける改革の取組〜 2005年9月27日、2006年4月24日改定」(PDF)の「被保険者及び年金受給者の記録管理の徹底」(7頁)の項に、今後の取組として「新たに専門チームを設置し、重複付番の定期的な調査及び過去記録の整理を引き続き進めるとともに、年金個人情報の提供の取組を通じ、本人による記録確認の機会を増加させることにより、年金加入者の整備を推進」とあるように着々と準備が進められているようです。さらに、報告にある「住民基本台帳ネットワークにおける住民票コードとの連携を視野に入れる必要」についても「被保険者へのサービス向上、事務処理の効率化等を図る観点から、住民基本台帳ネットワークシステムを活用した被保険者等の記録管理を推進」と同業務改革プログラムには書かれていますから、経団連の思惑通りにことは進んでいるようです。
これは、社会保障制度の適用面・負担面での不公正をなくすことを目的の一つとするものである。例えば国保に加入、保険料を納付しているのに、国民年金には加入していないといった不公正をチェックするためのものである。
当面、基礎年金番号を拡充、活用することが現実的と考えられるが、そのためにも基礎年金番号の重複付与という現状を早急に解消することが求められる。また住民基本台帳ネットワークにおける住民票コードとの連携を視野に入れる必要もあろう(生存・死亡情報の突合)。さらに国税庁と社会保険庁の機能統合を進め、将来的には納税者番号での活用も検討し、負担面での公正さを高めていくことを目指すべきである。なお、この公正性を実現するためには番号制だけでなく、消費税におけるインボイス方式の導入も必要である。
(2) 社会保障個人会計(仮称)の導入
これは、社会保障の各制度から同じような趣旨で行われている給付を合理化することを前提に、個人ごとに給付と負担を把握して、運営上、こうした重複給付をチェックし、効率的な給付を行おうとするものである。
あわせて、財産相続時における、社会保障受給額(特に年金給付)のうち本人以外が負担した社会保険料相当分と相続財産との間で調整を行う仕組みも検討すべきである。
なお、こうした基盤整備に合わせて、社会保障制度は、年金制度・高齢者医療制度・介護保険制度などにおいて個人単位で把握していく方向で見直していくことが求められる。
・・・・・・・・・
各個人には新たに「社会保障番号」を付け、ネットなどを通じて自分の情報を閲覧できるようにする。導入時期は今後議論するが、団塊の世代が六十五歳を迎えるー〇年代前半までには準備する方向になりそうだ。
・・・・・・・・・
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from 2006.6.12