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自治体コールセンター

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ご注意  当サイトに掲載している情報は全てが最新のものとは限りません。掲載情報の追加、更新は当研究所代表の関心の赴くままに行っていますので、古い状態のままとなっているものもありますし、リンク切れのものも多々あります。その点を踏まえてご利用ください。

 日本最初の市民向けコールセンターが、2003年1月に札幌市に開設されました。
 コールセンターは、市民から寄せられる電話やFAX、メールでの問い合わせに応じるために設けられた専用窓口です。これまで、市役所への問い合わせは、例えば電話の場合、ダイヤルインでない限り、交換台がまず用件を聞き、内容に応じて関係課に電話を取り次ぐというのが一般的でした。しかし、コールセンターの場合は、コールセンターの職員が交換台に代わって電話に出るとともに、問い合わせへの回答もその場で行うのです。関係課への取り次ぎは、コールセンターの職員では答えられないような質問の場合だけで、問い合わせへの対応業務は基本的にコールセンター内で完結するように作られています。
 こうしたシステムがこれまで実現できなかったのは、あらゆる問い合わせに即時に答えることができる市役所業務を知り尽くしたスーパーマン(ウーマン)の確保が困難だったからです。しかし、ITの発展、特にQ&Aのデータベース化が、こうした超人がいなくても、あらゆる問い合わせ(あくまで概ねですが)に即時に答えることを可能にしました。机上のパソコンに問い合わせ事項を入力し、回答を検索し、画面を見ながら答えるのです。回答はあらかじめ想定された質問に対して作られていますが、運用する中で日々更新していく方法が一般的にとられています。

 なお、コールセンターの職員は公務員ではなく、コールセンター全体として外部委託するのが一般的な考えとなっています。これまで、介護保険制度や住基ネットのスタート時などに、問い合わせ窓口を臨時的に業者委託してきた自治体はかなりありますが、常設かつ全面的なものは札幌市が初めてのようです。今後、職員の人件費削減の面も合わせて全国的に広がっていく可能性は大きいようです。
 下記の資料などによると札幌市民には概ね好評のようです。職員よりも対応が良いと言うことなのでしょうか。札幌の職員が特別なんてことはおそらくないでしょうから、どこでもきっと同じことになるかも知れませんね。元自治体職員の当サイト管理者としては複雑な気持ちです。
 どちらにしても、こうしたシステムが採用されれば、自治体職員の市民への接触機会が減るのは間違いないでしょう。私の経験では、私も含めてですが「職員は市民と接して育つ」(=怒られてナンボ)と思います。接触機会が減れば、職員の対応はますます○○になるかも知れません。市民からの電話に出なくて済むようになったなどと喜んでいる職員が多いようなら、ますますたいへんです。
 それから、もう一点。市役所に電話で問い合わせる市民は、出た相手が自治体職員ではなく委託先の民間企業の職員だと知っているのでしょうか。もしくは知りうるのでしょうか(例えば、具体的に○○社だとか)。このあたりはきちっと市民にわかるようにする必要があるでしょう。
 ついでにもう一つ。個人情報がコールセンターに記録されることは、将来にわたってないのでしょうか。民間企業のコールセンターの場合、問い合わせや苦情などの電話を始終してくる顧客は、クレーマーなどとして記録してある(名前を聞けばすぐに特別な対応ができるように)ことが多いようです。また、クレーマーへの対応ではなくても、問い合わせてきた市民により確実に回答するために、よりきめ細かいサービスの提供のためとして、個人情報が使われるようになるおそれはないのでしょうか。例えば、市民が住所・名前・生年月日などを伝えると(住民票コードならより確実ですが)、コールセンターのオペレーターはそれらを入力する。すると、たちまち画面に問い合わせてきた市民の個人情報、税や健康保険、年金、障害の有無などが表示される。もちろん問い合わせの内容や回答の状況も、次回の問い合わせへの対応に生かすために履歴として入力される。これらは民間のコールセンターでは普通にやられていることですから、技術的には何の問題もないでしょう。問題は、市役所の業務を同じようにして、いいのかどうかです。私は、個人情報の漏洩などが起きないかと危惧しますが。

・ 札幌市コールセンター
・ 横浜市コールセンター
・ 浜松市上下水道受付センター
・ 杉並区自治体コールセンター実証実験

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札幌市コールセンター

 札幌市コールセンターは、「札幌市IT経営戦略」(2001年3月)に基づき、自治体CRMとして、中央区・豊平区・西区での先行実施(2003年1月から)の後、同年4月1日から全市域を対象としてサービスを始めました。コールセンターは、市民からの問い合わせ窓口を一本化し、様々な制度や手続き、イベント情報、施設案内などに関する質問(電話、FAX、E-mail)に、データベース化されたQ&Aに基づき回答するというもので、オペレーター5人と管理者1人が、年中無休で、午前8時から午後9時まで対応しています。
 札幌市は、コールセンターでの電話対応、電話回線、交換機、ブース設備の一切を民間企業に委託しています。コールセンターという名前の建物を建てたのでも、庁舎内に新たな部署を設けたのでもなく、委託先企業のフロアの一部を利用しているだけです。(参考:グループ・プロセスデザイン「公務員Power Station  日本初の自治体コールセンター」)
 (株)ぎょうせいの『ガバナンス』2003年7月号によると、「(2003年)4月1日からの利用状況をみると、入電件数は4月557件、5月2182件の計2739件(電話95%、ファックス0.4%、Eメール4.6%)で、オペレーターが回答できた一次回答率は97%に達している」そうです。
 また、同誌によれば、24時間対応の電子申請がスタートした際には、「コールセンターの24時間化が求められてくると市では見通」しているとのこと。
 なお、下記のマイクロソフト社の導入事例ページによれば「問い合わせを行った方の満足度を調査した結果、10点満点での平均点が9.4点、68%の方から10点の評価をいただいて」(札幌市企画調整局情報化推進部IT推進課CRM担当係長 北川憲司 氏)いるとのこと。
 

 

横浜市コールセンター

 横浜市コールセンターは、「横浜市の制度や手続き、イベント、施設に関するお問い合わせなど、市政情報や生活情報についてご案内」するとして、2004年3月15日から港南区、旭区、青葉区の区民を対象にモデル事業として試行されています。横浜市のサイトには書かれていませんが、委託先は、札幌市コールセンターと同じく「(株)もしもしホットライン」です。
 受付時間は午前8時から午後9時まで(年中無休)で、試行期間は2005年1月末までの予定とのことですが、「コールセンターの利用状況について」を見ると月〜土の平均問合せ件数は40件あまり、1時間あたりにして3件ちょっとという状況です。また、実績(3/15〜8/15)から試行期間全体で1万5千件の問い合わせがあると推定すると、2004年度の準備経費は約1千万円ですから、問合せ1件あたり667円とたいへん大きなコストがかかることがわかります。
 なお、横浜市は、これとは別に「粗大ごみ受付センター」と「水道局インフォメーションセンター」の2つの専門コールセンターを設置しています。



 

浜松市上下水道受付センター

   

杉並区自治体コールセンター実証実験

 東京都杉並区NPO法人「DCs地域情報化推進センター」が共同で実施した自治体コールセンター実証実験(2004年6月21日〜7月4日)にかかわって、原田あきら・杉並区議会議員が、2週間の実証実験中にかかってきた590件のコールの内、3分の2ほどがヤラセコールだとNPO法人で働く社員からの内部告発があったとして、「満足度も解決率も捏造ではないか、調査せよ」と、9月の区議会で区当局を追及したとする記事を当ページに掲載しておりましたが、2004年11月12日付で下記の文書が原田議員より当研究所に送られてきました。原田議員に事情をお聞きし、研究所として検討した結果、記事の一部の掲載を中止することにしました。
 電子自治体にアクセスされた方に訂正とお詫びを申し上げます。先日、デジタルコミュニティズ推進協議会より「申入書」が私のもとへ送られてきました。
 内容は、個人の告発を受けるのみでもう一方にたいする事前の聞き取りなしにHPに掲載したこと、また、個人の告発のみで「捏造だ」と断定的表現を用いたことを批判するものでした。
 私はこの「申入書」を誠実に検討させていただきました。そのうえで私は議会において、“疑惑があるので「調査せよ」”と追求したことは議会活動として当然のことと考えますが、その後のHP掲載については当協議会のご指摘は適切なものと考えた次第です。
 このため、今回の謝罪文をわたしのHPに掲載することとしました。電子自治体情報のみなさん、またはこのHPをご利用のみなさんには軽率な掲載を行ったことをお詫びします。
 現在、原田議員のサイトには「デジタルコミュニティズ推進協議会への謝罪文」が掲載されています。
黒田(当研究所代表)が、原田あきら議員に直撃インタビュー

原田議員からの申し出を受け、当研究所として公開を中止することにしました。

 なお、この実証実験は、104の電話番号案内を行っているNTT番号情報株式会社のコールセンターを利用したもので、同NPOは「NTT104運用ノウハウを活用し低コスト高信頼でのサービスを実現!」するとうたっています。また、同NPOは、杉並区の実験に先立ち長崎県新魚目町で同種の実証実験を行っています(新魚目町は、2004年8月1日に、若松町、上五島町、有川町、奈良尾町と合併し新上五島町に)。

 

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