自治体情報政策研究所パソコンとインターネットと、市役所の『明日』 7

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7 住民票コードと国民管理

 仕事帰りの夜道、一杯飲んで千鳥足。警察官から職務質問。「住基カード(住民基本台帳カード)を見せろ」、「あっ職場に忘れた」で、パトカーに押し込められ警察へ。数年後、あなたもこんな目に……。
 米国でのテロの後、身分証明書の所持を国民に義務付けようとする国が出てきています。日本でも、住基ネット導入のための住民基本台帳法改正論議の中で、自由党の小沢一郎氏は、「公安秩序管理のために住民票コードを使うのでなければ意味がない」と公言しました。個人情報を満載した住基カードは、不審者の身元確認にたいへん有効です。
 読取装置に近づけるだけで、電波を使って情報をやり取りできる非接触型と呼ばれるICカードがあります。汚損防止を理由に、住基カードも非接触型が想定されているようです。街頭に設けた読取装置によって、住基カードがポケットに入ったままでも、誰がいつどこを通過したのか把握できます。犯罪の増加に合わせて、街中の監視カメラが増えていますが、今後は、カード読取装置も設置されるようになるかも知れません。
 ところで、盗難などによる不正使用を防ぐために住基カードには、暗証番号が設定されます。しかし、たった4桁の数字です。1億2000万人に対して10000通りでは、プロの犯罪者に対抗できるとは思えません。一方、指紋や網膜、容貌などを本人確認に利用することが実用化されています。住基カードの不正使用事件が続けば、指紋が暗証番号に代わって本人確認に使われるようになるでしょう。その際には、国民全ての指紋が、登録・管理されることになります。
 もともと、住民登録は、市町村が住民サービスを提供するための基礎資料であり、住民は市町村からサービスを受けるために個人情報を預けてきたのです。しかし、住基ネットと住基カードによって、住民登録は国民管理や治安対策、そして企業利益のためのものへと、大きく変質させられることになります。同時に、それを取扱う自治体職員の仕事の性格も大きく変わることになるでしょう。

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