![]() | パソコンとインターネットと、市役所の『明日』 6 |
これまで市役所へ出す申請書類などには、本人確認のために印鑑が押されてきました。しかし、インターネットによる電子申請の場合には、印鑑は使えません。そこで、今、考えられているのが、インターネット上の印鑑証明である個人認証サービスです。
住民は、自分の電子署名を居住地の自治体に登録することにより、その電子署名が正しいものであるとの電子証明書の交付を受けます。電子申請の際には、電子署名を付けた電子申請書類とともに、電子証明書を送ることにより、本人であることを申請先の役所に示すことができます。これが個人認証です。政府の計画では、電子申請は2003年度までに実現するとなっていますから、自治体の担う個人認証もそれまでにスタートしなければなりません。
なお、個人認証に使用される電子署名は、ICカードに収められ、電子申請の際には、パソコンに挿入されて使われることになります。住民基本台帳カードが、電子署名を収めるICカードとして最適だと言われています。
もっとも、個人認証は、電子申請だけに使われるのではありません。インターネットを使った商取引を盛んにするには、詐欺行為を防ぐためにも、お互いに本人であるのか正しく確認できるシステムが必要です。自治体が行なう個人認証は、公的な本人確認証明として、商取引でも使われることが期待されています。
ところで、電子申請には手数料などの納付が、また商取引には代金の支払いが必要です。住基カードにクレジットカードなどの決済機能を付ければ、一挙に解決します。
企業は、顧客の個人情報が詳しくわかればわかる程、欲するであろう商品やサービスを効率的に提供できます。クレジットカードでの購入記録、住民票コード、そして住基カードの個人情報を結びつけることができれば、企業は大きな利益を得られるでしょう。
総務省ではなく経済産業省が、決済機能も含めた多機能な住基カードの実験を進めているのは、こうした経済政策としての背景があるからです。