自治体情報政策研究所パソコンとインターネットと、市役所の『明日』 3

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3 電子政府・自治体は、IT革命の社会的基盤

 これまで、コンピュータを住民票の発行や税務、国保などの業務に導入するなど、多くの自治体で、行政の情報化が進められてきました。こうした情報化は、住民の要求や生活実態、地域の特性、財政状況などを基に、サービス向上や合理化等を理由に、必要に応じて自治体独自に行なわれてきました。自治省や郵政省などの補助金による誘導もありましたが、実施するかどうかは自治体の判断でした。
 ところが、今回は「2003年度には、電子情報を紙情報と同等に扱う」電子政府・自治体を実現すると、実現年次と到達目標を政府が決めてしまっています。どうして、地方自治を蔑ろにしてまで、一方的に決めたのでしょうか。それは、政府が5年以内の実現をめざす「世界最先端のIT国家」において電子政府・自治体を「ITがもたらす効果を日本社会全体で活用するための社会的基盤」だと位置付けているからです。
 バブル崩壊後、長期低迷を続ける日本経済を尻目に、アメリカは経済成長を続けてきました。IT(情報通信技術)がその原動力だと言われています。日本政府や経済界は、アメリカに倣ってITを利用するしかない、また、IT政策を進めなければ韓国や中国、シンガポール、マレーシアなどアジアの国々にも追い抜かれると危機感を募らせています。小泉内閣もまた、ITは「構造改革」に無くてはならないものと考えています。
 なぜ、電子政府・自治体が「世界最先端のIT国家」の社会的基盤なのかは、次回以降でお話ししますが、最近、ITを巡る状況は大きく変わっています。アメリカのITバブルは崩壊し、日本では、経済再生の牽引車にと期待されていたNECや富士通、松下、日立、NTTなどIT関連企業の業績は悪化し、リストラが実施されるなど「IT不況」が始まっています。
 だからこそ、中央省庁向けだけで2兆円、自治体向けなども含めるとその3〜4倍の市場規模と見込まれる電子政府・自治体構築が、今や新たな公共事業(=景気対策)として注目されているのです。

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