自治体情報政策研究所自治体職員 花子と太郎のエル・ジー・ワンって何よ
 その8

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太郎 仕事を標準化するってことは、よその自治体に合わせるってことだよね。うちに合わせてくれるならいいんだけどな。そうはいかないだろうな。我慢するしかないか
花子 確かに私たち職員が我慢すればすむ部分とか、新しいやり方に慣れるっていうか、そんなところもあるだろうね。でもね、本当に我慢させられるのは住民じゃないかと思うの。標準化された仕事を共同のシステムで行うわけだから、自治体が総意工夫ができる余地は小さくなるよね
太  どういうこと?
花  例えばA市が住民の要求に応えて新規業務を始める場合を考えてみるね。A市は電子自治体になっているから、事務は共同システムを使って処理されているわけ。新しい業務に伴う事務も、同じように共同システムで処理できないとダメよね。新しい仕事は手処理でなんて言ってたら非効率だもんね。新しい業務が共同システムで対応できたら問題はないと思うけど、できない場合はどうなると思う?
太  共同システムを改造するか、新たなシステムを追加する必要があるだろうな
花  そのためには共同利用している他の自治体から合意を取り付ける必要があるよね。新たにシステムを追加することは共同システム全体のコスト増を招いたり、不具合を生じる可能性があるよね。A市だけの要望だと、残念ながら却下される可能性は大きいでしょうね
太  だからと言って、A市は単独でシステムを開発し、これを収める独自の施設や設備を新たに設けることはできない。なぜならお金がかかるから
花  そう、お金がかからないように共同化したんだから、単独には戻せないよね
太  ようするに機械に合わせて仕事をするってことか。チャップリンのモダン・タイムスだな
花  自治体は、いくら住民が要望しても、自らの判断だけでは新たな業務を始めることはできなくなるかも知れないわね。そうなると、私たち職員だけでなく、首長や議員もやる気をなくすでしょうね。住民も市役所に何を要求しても、「機械で処理できないからダメだ」なんて言われ続ければ、自治体に対する関心も薄れていくでしょうね

 本稿は、大阪自治体労働組合総連合(大阪自治労連)からの依頼により、同連合傘下組合機関紙用に作成した版下用原稿です。
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