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| 地上デジタル放送 | |||
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黒田充(自治体情報政策研究所代表)著 2003年12月1日から、関東・近畿・中京の3大広域圏で、地上波のUHF帯を使用して「地上デジタル放送」が開始されました。2011年7月24日には現行のアナログ放送は終了する予定です。
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国民生活にとって必要不可欠な通信と放送は本来シームレスなものであり、近年の急速な技術の進歩を反映して通信・放送サービスがより便利に、より使いやすくなることを国民は期待している。しかし現実には、技術的にも、またビジネスとしても実現可能であるにもかかわらず、制度等の制約から提供されていないサービスもあると考えられる。通信・放送について国民が様々な疑問や願望を抱いている中、それらに対して明快な回答を示すとともに、多様なサービスが国民に速やかに提供されるよう努める必要がある。このため、総務大臣の下に専門家を集め、「通信・放送の在り方に関する懇談会」を開催する。
3.対応の方向性
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(4)放送事業における自由な事業展開の促進
(1)マスメディア集中排除原則の緩和
マスメディア集中排除原則は、多チャンネル化などを想定できなかった時代 に、電波の希少性を前提に策定されているため、ブロードバンドが普及しグロ ーバル化が進展している21世紀にはそぐわない内容となっている。実際、同 原則が、21世紀の日本に必要な“国際的に通用するメディア・コングロマリ ット”の出現を妨げている面もある。
従って、同原則を、持ち株会社方式、キー局による地方局への出資等を含む 自由度の高い形で早急に緩和し、IP化・グローバル化の時代にふさわしいマ スメディア集中排除原則を確立すべきである。しかし、その際でも、放送の健 全な発達を図るため、ネットワーク協定を結んでいるグループ間の統合は認め られるべきではなく、また地方局の独自性、自律性の確保には十分に配慮すべ きである。
(2)既に割り当てられている周波数帯域の有効利用の促進
地上波テレビ放送のデジタル化が行われた後、帯域圧縮技術の進歩等に伴い、 既存の放送事業者に割り当てられた周波数帯域の中に、放送サービスに使われ ない未利用部分が生じることが想定されるが、当該事業者がそうした周波数帯 を有効活用して、多様なサービスの提供を通じた利用者便益の増大と、収益機 会の拡大を実現できるようにすべきである。
そのため、通信サービスや融合サービス等の新しいサービスを提供できるよ うな免許の導入や、電気通信役務利用放送法の地上波放送への適用を早急に実 現すべきである。また、地上波デジタル放送の一定割合以上はハイビジョン放 送とする基準を緩和すべきである。
(3)地上波デジタル放送のIPマルチキャストによる再送信
地上波デジタル放送のIPマルチキャストによる再送信を行う際、送信範囲 を現行の地上波免許に定められた放送対象地域に限定すべきとの議論があるが、 デジタル化・IP化の特徴の一つは、距離や地域の制約を取り払うことにあり、 地方局の番組制作力の強化と経営基盤の充実に資する面もあるため、基本的に は再送信に地域限定を設けるべきではないと考えられる。
しかし、本来この問題は事業者の側で判断すべき事柄であり、行政の側がそ の判断に積極的に関与することは適当ではない。従って、行政は、基本的には 難視聴地域への地上波放送の到達のための補完手段としてのIPマルチキャス トは推進すべきであるが、それを超える部分については、各放送事業者が自ら の判断により、関係者との協議を踏まえて決定すべきである。例えばキー局の 番組を再送信した場合の地方局の経営への影響等、現実には様々な問題が生じ 得るので、それへの配慮は必要である。
(4)地上波アナログ放送用の周波数帯域の有効利用
2011年の地上波放送のデジタル化により空くこととなる周波数帯につい ては、通信・放送融合時代にふさわしい有効活用をできるようにすべきである。
そうした周波数帯等で、携帯向けの映像配信サービス等、既存のものとは異 なる新たな通信・放送サービスが登場することが期待されるが、そうした新し い放送サービスについて、希望する者は電気通信役務利用放送法を用いて通信 設備を活用した放送も行えるようにする等により、新規参入を容易にすべきで ある。
(5)コンテンツの流通環境の改善
日本のソフトパワーの源であるコンテンツ産業は、数十年来市場の拡大テン ポが遅く、経営体質も脆弱なままとなっている。その原因の一つに、放送事業 者との間でのコンテンツの取引が必ずしも盛んに行われていないことが指摘で きる。従って、日本のソフトパワーの強化を実現するため、放送事業者は、番 組の外部調達や取引の在り方を見直し、外部調達の増大に努めることが期待さ れる。特に、公共放送であるNHKは、番組制作の一定割合以上をNHKの子 会社以外の外部から調達すべきである。
そして、外部調達を容易にするため、コンテンツ制作者、コンテンツ利用事 業者及び放送事業者等の間での取引の場であるコンテンツ取引市場の形成とそ の公正さの維持に努めるべきである。
なお、外部調達の公正性を確保するため、中立的な機関による匿名での苦情 受付や取引監視等の仕組みが必要である。
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from 2006.5.9