自治体ホームページウォッチング  独断批評−大阪編
大東市   最終アクセス日 1999年5月2日   戻る

 1997年10月1日に開設されたホームページです。「情報公開の役割を果たしているか」という点では、次に述べる議事録検索などを備えていることもあり、大阪府下では評価できる方ではないかと思います。ただ、気になるのは、以下順次述べますが、1999年になってから、大東市のホームページづくりに対する考え方が変わったのではと思われる点がいくつかあることです。危惧で済めば良いのですが。
 市議会の議事録(1989年第1回定例会〜1998年第4回定例会)が本会議だけでなく委員会も含め全文検索できることが、大東市のホームページの最大の特徴です。同様のシステムは大阪府議会のホームページでも最近可能になりましたが、大東市の場合、ホームページを開設した時点でこのサービスを行なっていました。人口13万人程度の自治体で、ここまでやっているのはたいしたものです。一般に議事録は図書館や市役所の情報センターなどに置かれています。自分の支持する議員が市議会でどのような発言をしているのか、また関心を持っている問題について市議会でどのような議論がなされているのか知りたくて、図書館などに出向き、議事録を繰って探し出すことは、結構たいへんです。その点で、自宅に居ながらパソコンで発言を検索できるこうしたシステムが提供されているのは、歓迎すべきことです。他の自治体にも広がることを期待したいですね。
 ただし、大東市の市議会情報全体の公開としてみた場合、少し問題があります。それは議事録をここまで公開しているにもかかわらず、市議会自身の情報が皆目、ホームページで公開されていないことです。市議会のページはあるのですが、議員名簿、会派構成、委員会構成、役職、議会日程など一切なく、市議会だよりのバックナンバーもありません。また、この市議会のページから議事録全文検索のページへのリンクも張られていません。住民自治を進めるための情報公開の一環として、この全文検索サービスを始めたのなら、議会ごとの議案の中身、議事日程、審議・裁決結果なども含めトータルに、市議会の情報公開が進むよう努力すべきではないでしょうか。
 次に、行政運営における基本的情報である財政、例規、計画の情報について、どのように扱われているか見てみます。まず財政情報ですが、「統計情報」の中の「財政」の項目として掲載されている決算を除けば、広報紙のバックナンバーの中に財政状況や予算等の情報(1997年度決算等 1998年11月1日号や、1999年度予算 1999年4月1日号《とんでもないファイルサイズの画像が送られてきますので時間と電話代に注意してクリックしてください》など)がいくつかあるだけで、情報としてまとめられておらず、探し出すには手間がかかります。
 「財政統計」は、一般・特別会計の平成5から7年度までの歳入・歳出額と、一般会計の歳入・歳出(目的別)の7年度と8年度の内訳のみ載せています。当然あるべき平成9年度のデータが何故かなく、ないよりマシという程度です。
 また行政改革関係の情報は、「行政資料」の「その他」として「だいとう3S21プラン 〜大東市行財政改革大綱〜」(全文?)が掲載され、市議会常任委員会別の詳細な「だいとう3S21プラン実施計画進捗状況 」も公開されています。行革の中身の当否は別として、こうした住民の生活に関わる情報は、おおいにホームページでも提供すべきでしょう。行革に賛成か、反対かと聞かれても、中身が分からなければ住民として判断できませんからね。
 次は例規ですが、こちらも「行政資料」の「条例集など」の中に、「情報公開制度、個人情報保護制度」の説明とともに「大東市情報公開条例」、「大東市個人情報保護条例」、「大東市空き缶等および吸い殻等の散乱防止に関する条例」が収録されています。またこれら3つの条例は、ブラウザで見ることができるだけでなく、JBW形式でダウンロードできるようになっています。今のところ、3条例だけというのは寂しい限りですが、それでも大東市のように条例などをホームページに載せている自治体は、極めて珍しい存在(大阪府下では他に無い?)であり、たいへん評価できます。全国的に見れば、全ての条例をホームページで提供しようとしている自治体も出てきていますので、大東市条例集ページの今後の充実を期待したいものです。なお、このJBW形式というのは一太郎Ver.6用の文書ファイル形式ですが、一般にこういう呼称はされていないと思います。ジャストシステム社の一太郎Ver.8のヘルプファイルでも「一太郎Ver.6形式」と表記されていますので、大東市のホームページも「一太郎Ver.6形式」に表記を変えるべきではないでしょうか。もっとも、最近は、一太郎愛用者がMS-Wordに食われて減っているようですし、条例は基本的に文字情報(様式等は画像にする必要があると思いますが....)ですから、この際、どんなワープロソフトでも使えるように、テキスト形式にしてはいかがでしょう。ファイルサイズも小さくなって(因みに「大東市個人情報保護条例」30KBをテキスト形式に変換してみたところ18.5KBになりました)利用者も電話代が助かりますしねぇ。
 蛇足ですが、「情報公開制度、個人情報保護制度」の説明に「10月1日スタート」と書いてますが、1997年の10月1日ですよね。もう1999年5月ですから、書き方変えたらいかがですか。
 最後に計画関係は、前述の行革関係を除けば、残念ながら基本計画も都市計画も一切掲載されていません。
 では、以上の他にどのような情報がホームページで提供されているのでしょうか。まず、「市民の手引き」は、「転入されたみなさんへ」と書かれた「大東市について」という市勢の簡単な概要(市長のあいさつもここにある)と、各種相談や窓口などの案内です。これらのページを見ていて感じたのは、問い合わせ先や担当課などの電話番号が書かれていないものが多く、住民に対して不親切な点です。フロントページに市役所の代表電話番号があるので、電話交換を経由してつながる部署は書いていないのだと思います。しかし、各ページに同じものを記したところで、それほど手間ではないでしょう。住民の利便を考え早急に記載すべきです。また、いくら市域が狭いからと言っても、「福祉関係の施設」や「市の各種施設」(図書館が載っていませんが大東市にはないのかな?)の案内に地図は必要でしょう。
 「広報だいとう」は、1997年10月1日号以降の広報紙のバックナンバーです。「広報だいとう」は月2回発行ですが、1998年12月15日号(表記が1999年12月15日号と間違っていますが ^^;)までのバックナンバーは、ほぼ全て掲載されています。ところが、1999年1月1日、同15日、2月1日号はなく、2月15日号はあるものの、3月1日号と同15日号がありません。1999年になってから、大東市役所のホームページづくりに対する考え方が変わったのでしょうか(そう思われる節が、次のことも含め他にもたくさんあります)。さらに驚いたことは、2月15日号までは広報紙の記事からいくつかの記事を抜粋し、ホームページ上で見やすいように再編集した上で公開されてきました。ところが、最新の1999年4月1日号は、広報紙そのものを画像データ(スキャナで取り込んだように見えます)として公開しています。フロントページにも新着情報「広報だいとう4/1号掲載」としてリンクが張られています。これらのリンクをクリックすると1999年4月1日号表紙の画像データが、いきなり送られてきます。この画像データは161KBもあり、通常の電話回線とモデムの通信速度では、完全に表示されるまで、余程我慢強い人でない限り待ちきれません。27ページ全てが画像(全部で4.27MBも)ですから、同号掲載の「平成11年度 施政方針」などとても読むことはできません。また、これだけ画像ファイルが大きくても、ディスプレイ上では小さな文字(例えば3頁の写真の下の説明文)はつぶれてしまい判読できません(もとのサイズがA4で完全に判読できるようにするには300dpiとして16倍ぐらいファイルサイズが大きくなります)。どういう考えで、従来のやり方から、こんなとんでもない方向に変更したのでしょうか。広報紙そのものをホームページで提供している自治体もありますが、普通はずっとファイルサイズが小さく、小さな文字も完全に読めるアクロバット社のpdf形式で行なっています。大東市の担当者は知らないのでしょうか。どちらにしても、2月15日号まで行なっていた従来方式への復帰をお願いしたいですね。
 「統計情報」には、「毎月の統計」の他、全部で25項目の統計が公開されています。ただし、「市の沿革」や「市の歩み」も何故かここにあります。「大東市について」の中にでも移した方が良いのではと思います。さて肝心の「統計情報」の中身ですが、項目は中々詳細なのですが、1996年や1997年までのデータしかなく、先に述べた「財政情報」も含め全体に古く、最近は更新が行われていないようです。「お知らせ&お願い」も平成10年に実施する統計調査の案内のままです。また、「毎月中旬に更新」としている「毎月の統計」も、1998年3月31日現在以降、1998年11月30日現在(1998年12月15日更新)まで住民基本台帳・外国人登録人口を掲載してきたのに、今年になってからは更新されていないようです。
 「文化情報センター」は、同センターの毎月の催しを「リブレ○月号」として紹介しているページです。いくつか抜けているようですがバックナンバーもあります。中身は、全体に素人ぽく、HTMLタグの使い方やファイルの配置、ファイル名やフォルダ名の付け方、それにリンクもかなりいい加減です。たぶん文化情報センターの職員が、IBM HomePage Builder を使って独自につくっているのでしょう。「Y&Y;とーく」などは、公務員らしくない内容なので、ひょっとすると彼女(たぶん?)たちは3セクの職員かな。
 「各課のお知らせ」は、職員採用について記した「人事課」と、2000年4月から始まる介護保険制度について説明した「介護保険課」の2つだけ。この2つの情報を必要として、ホームページを見に来る住民は結構多いと思います。「各課のお知らせ」などとせずに、フロントページに「職員採用情報」「介護保険案内(現在は新着なので書いてありますが)」などとしてリンクを付けた方が良いのでは。もっとも、今後、各課からのお知らせを本気で増やしていくなら別ですが。なお、私自身は行政組織に沿った縦割り方のホームページ作りは、情報を必要とする住民の立場から見て、あまり良くないと思っています。このことについては、堺市のホームページ批評に少し書いていますので参考まで。
 「大東市を流れる寝屋川沿いの護岸壁を利用した市民参加の壁画づくり」の「ウォールペインティング・ギャラリィー」は、面白そうなのですが、「原画」の写真しかありません。絵は大東市内によくある垂直に立ったコンクリート壁に描いているのでしょうか。現場を見に行けない人のためにも、ぜひペイントされた現場の写真(護岸壁を俯瞰したもの)を掲載して欲しいですね。ところで「大東市自主研究グループインターネット研究会?」ってどういう組織なのでしょう。興味が湧きます。
 さて掲載された情報の更新の問題ですが、依然はよく更新されていたように思うのですが、最近は、やる気がなくなったのか、あまり熱心にやられていないように感じます。フロントページの「ご案内」の各項目横の「更新日」がすべて空白のままです。右の新着情報の一番下の「だいとう3S21プラン 〜大東市行財政改革大綱〜」は新着じゃありませんよね。新着は「だいとう3S21プラン実施計画進捗状況 」ではないでしょうか。大事な情報ですので正確に書いて欲しいと思います。また新しく更新されたと思われるページにリンクのミス(例えば、このページの左下の右のボタン)などが多いようです。繰り返しになりますが、大東市役所のホームページづくりに対する考え方が変わったのでしょうか。
 次に、気になる住民と市役所との双方向性の点です。市役所側のアドレスの表記はフロントページに一応ありますが、ホームページに対する感想のみ求めているのは、感心しません。また「個別の返答はいたしかねます」だけで、住民からの発信に対する行政側の対応は期待できません。古いタイプですね。
 最後に、操作性の問題です。フロントページが全体のインデックスと新着情報になっている点や、画像のみの広報紙1999年4月1日号を除けば、不必要に画像を使っておらずページが軽い点も評価できます(唯一気になるフロントページの画像「こんにちは、大東市です。」(13KB)も、色使いが少ないので、画像処理をうまくやれば、もう少しファイルサイズを小さくできるのでは)。リンクがおかしいところが若干ありますが、全体としてまずまずでしょう。

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