自治体ホームページウォッチング  独断批評−大阪編
豊中市  当初掲載 99年3月12日  最終更新 99年6月17日 戻る

 豊中市のホームページは、1997年3月に開設され、1999年4月20日に全面的にリニューアルされました。以下の評価は、全てリニューア後のできたばかりの新しいページに対するものです。

 リニューアルにより「大阪の牽引車?ともなるべき豊中市」らしいホームページになったようです。市長あいさつにもあるように、ホームページを市民への情報提供媒体として位置づけ、狙いをはっきりさせた点が、旧版との大きな違いでしょう。
 まず、フロントページが全体の目次になっています。すぐにホームページ全体の構成が理解でき、たいへん評価できます。また、住民の電話代なんかどこ吹く風とフロントページに画像をたくさん使っている自治体が多い中、文字主体で待たされない点も Good です。
 さて情報の中身ですが、まず行政運営における基本的情報である財政、例規、計画の情報が提供されているかどうか見てみます。財政についてはどうでしょう。「財政状況」という項目が、いきなりフロントページにあります。大阪では唯一ではないでしょうか。内容は、平成11年度と10年度の予算関係と9年度の決算関係の情報です。
 11年度についてみれば、「市政運営の基本と各種施策」、「施政方針」、「主な新規事業」、「当初予算」となっています。が、3月定例会で市長が述べたものの全文らしい「施政方針」を除けば、広報紙『広報とよなか』の4月号に掲載された情報を全くそのままホームページで公開しているだけと、期待はずれです。広報紙で掲載しきれないより詳しい情報を、より公開が容易く、経費的にも小さくて済む、そして利用する住民にとっても検索、利活用が容易なホームページで公開するとの考えはないのでしょうか。
 次に10年度ですが、「所信表明」の全文が公開されているのは良いのですが、よく見ると2種類のファイル形式があるようです。一つは、目次から直接開くブラウザで読めるhtml形式のファイル。もう一つは、「市政運営の基本と各種施策」の一番下にリンクが張られているMS-WORD形式のファイルです。2種類のファイル形式で公開するならリンクの場所を変えずに、同じ場所から好きな方を選べるようにすべきではないでしょうか。ところでなぜMS-WORDのファイル形式なのでしょうか。MS-WORDの機能を使えば、MS-WORD形式の文書をテキスト形式に変換するのは簡単です。住民の利便を考えるなら一太郎を始めどんなワープロソフトでも、いかなるバージョンでも読めるテキスト形式で公開すべきでは。 ん....、このMS-WORDの文書よく見ると、字の大きさやレイアウトから判断して、事務方が議会で読んでもらうように市長に渡した「所信表明」原稿そのもののように見えるのですが。とすれば、ある意味、すごい情報公開 (^_^;)
 またここには、10年度の当初予算だけでなく補正予算の項目もありますが、どちらもあまりにも簡単な内容で、見る価値なしです。  さらに、「豊中市行財政改革大綱 」や「行財政改革第1期実施計画」もここから見ることができます。こちらは全文が掲載されているようで、住民の生活にとって非常に関わりある情報であり、見る価値大です。なにしろ「小中学校の教育的適正規模から見た統廃合の検討とか、公立幼稚園・保育所の統廃合の検討」などと書かれているのですから。
 なお些細なことですが、行財政改革大綱の目次の第3章「取り組むべき重点課題」のリンクはうまく作動しません。「a href="#3-0"」を「a href="3-0"」としたミスタイプのようです。・・・・6月17日、久々に訪れたところ改善されていました。
 最後に、9年度決算ですが、ホームページで決算について一切触れていない自治体がほとんどのなかで、掲載している点は評価できますが、中身は、簡単なグラフなど残念ながら広報紙に載っている程度です。細かいことばかりで恐縮ですが、「積立金(基金)現在高の状況」の一番下に上手く作動しないボタンがあります。別のファイルからコピーしたときに消し忘れたものでしょう。・・・・6月17日、久々に訪れたところ、ボタンは削除されていました。
 なお決算統計については、「豊中市の統計」の「財政」の項目に、歳出と市税収入の推移(一般会計)、歳出決算額の性質別内訳の推移、市税収入の推移と内訳、経常収支比率の推移(普通会計)の各表が、GIFファイルとMS-EXCELファイルの2形式で公開されており、評価できます。中身はまだ簡単なものに過ぎませんが、住民の生活にとって非常に重要なデータですので、今後更に詳細なものが公開されることを期待したいと思います。
 次に、例規関係ですが、これは一切ありません。また、行政計画についても、極簡単な「まちづくりのプロジェクト」の紹介を除けば全くありません。財政については、不充分ながら公開している点に比べ、非常に残念です。・・・・と、批評していましたが、6月17日、久々に訪れたところ、総合計画のページが、6月1日付けで開設されていました。提供されている情報は、「西暦2020年(平成32年)にむけてのまちづくりの指針となる、新しい総合計画(豊中市第3次総合計画)の策定」に関するものです。「これまでの取り組みと今後の予定」、「 豊中市第3次総合計画基本構想素案[平成11年(1999年)2月]」、「総合計画審議会の動き」〔第2回豊中市総合計画審議会の案内へのリンクもあり〕、「計画の策定体制」となかなか充実しています。また、「第3次総合計画基本構想素案」に対する意見などを電子メールでも受付けているようです。さすが豊中市ですね (^_^;)
 では、続いて他の部分について順番に見ていくことにします。まず、「お知らせ」です。
 写真が主体だが説明が物足りない「トピックス」。
 2年分のバックナンバーが公開されてはいるが、情報が探しやすいように整理できないものかと思う、旧版のTOPIXを受け継いだ「市政の動き」(ページ頭の「---CONTENTS---」の文字は不要では)。・・・・前回訪れたときに気がつかなかったのですが、この「市政の動き」のバックナンバーである1997年3月からの「お知らせ」(市政のうごき)の頭に「1998年11月までの「お知らせ」(市政のうごき)内にある電話番号には、市内局番の頭に「6」をつけてください」との文書があります。不親切ですね。6を付けるぐらい、ホームページを作成しているソフトウェアの置換機能(豊中市がおそらく使用している Netscape Composer には、あいにく置換機能はありませんが、検索機能はありますので、検索・修正で可能なはずです。またWindows95自身にも全文検索機能があります。)を使えば、簡単にできるはずです。住民に負担を強いるのではなく、情報提供者側で修正すべきでしょう。 《1999/6/17》
 「今月の」はよくあるが、「今週の」とは中々意欲的な「今週の催しもの」(更新がたいへんだなぁ)。
 「市長交際費」の公開は評価できますが、これでは支出内容が分からず説明不足。良いのか悪いのか、多いのか少ないのか判断できません。「詳しくは、情報公開課(でんわ 6858-2652)へお問合せください」と言われてもねぇ (^_^;)。
 「今月の『広報とよなか』」は、pdfファイルで広報紙そのものを公開。しかしごく普通の住民にとって、アクロバット・リーダーをダウンロードしたり、pdfファイルをダウンロードして見るのは面倒ですし、たいへんです。また、本ページのpdfファイルについての説明も不親切、不充分ではと思います。できればhtmlファイルと両方選べるようにすべきではないでしょうか。さらに言わせてもらうなら、住民は広報紙そのものを見たいのではなく、広報紙に掲載された情報を見たいのです。したがって、広報紙の紙面をそのままpdfファイルで提供する必然性はないように思います。中身だけを簡単に見れるようにしていただければ結構です。それから老婆心ながら来月になっても4月号はバックナンバーとして公開を続けていただけるのでしょうか心配です(広報紙のPDFファイル化についての私の見解もお読みください)。・・・・6月17日、久々に訪れたところ、バックナンバーとして掲載されていました。
 「障害者介助ボランティアメンバー募集 」はEメールでも受け付けをしているとのことてす。珍しいのではと思います。
 「市の組織」の「機構図」は、簡単過ぎます。どんな役に立つのしょう。せめて事務分掌条例、同規則でも付けたらいかがでしょうか。
 「豊中市の紹介」はいわゆる市勢概要です。ここで面白いのは、阪急バスの路線図が載っている「市内の交通機関」です。できればついでに、高槻市のホームページのように時刻表も載っていれば便利だと思いますが贅沢かな。最も高槻は市営バスだから載せやすいのかもしれませんが。
 「市の窓口情報(各種手続き案内)」の「市役所窓口案内 (テレホンガイド)」は、窓口案内プラス電話帳です。窓口案内としてはかなり詳細で情報量も多く役立ちそうです。また電話番号は、電話交換業務の合理化のために最近どこの市役所でも使っているダイレクトインのためのものです。ダイレクトインは、しょっちゅう特定の部署に電話をかける業者や行政機関などにとっては便利かもしれませんが、聞きたいことがあってもどこに聞けば良いのか分からない住民にとっては、全く不便なしろものです。
 それから、もう一つ、この「市役所窓口案内 (テレホンガイド)」のページはフレーム処理されていますが、左のインデックスがうまく表示されない場合、全くどこにもいけなくなってしまいます。例えばこんな場合。もう少し何とかならないものでしょうか。
 「文化・スポーツ施設紹介」の「ゆうゆうガイド」は、相当な情報量です。各施設のページの掲載項目やデザインが統一されており、非常に見やすくなっています。特に良いのは、ほとんど施設について、障害者が施設を利用するのに必要な情報が、最寄りの駅の情報も含めて、といった簡単な記号・マークで表示されている点です。こうした情報の掲載を考えつくのは、日頃の仕事に対する姿勢の違いでしょう。どこの施設には、どんな設備があるのか、熟知している部署も職員もいないのが、一般的な自治体だと思いますが、中々、豊中市はたいしたものです。ただ、これらの記号・マークに「洋式トイレ(車いす可)」といったALT属性が書かれていないのが、画竜点睛を欠くといったところかなぁ。他の画像はキチンと書いてあるのに残念。
 「地域の情報」は、表題と中身がミスマッチのように感じます。「とよなか百景」は「制作協力:(財)千里国際情報事業財団」の写真集です。また「みどころマップ」は千里中央駅周辺の案内です。ところで「とよなか百景一覧」を見ると何故か八十五景しかありません。どうしてでしょう。選定された「いきさつ」なども載せればおもしろいと思うのですが。さて「とよなか百景」の写真の中でファイルサイズの最も大きいのは「グリーンタウン島江」の拡大写真で、258KBもあります。この写真、解像度も良くないのに、何故こんなにサイズを大きくしているのでしょうか。私のディスプレイ[1024×768]からはみ出します。電話代と通信料を支払ってダウンロードする住民の立場に立って、ファイルサイズは適正な大きさにしましょう。
 「豊中市の統計」は中々充実しています。人口、産業、土地利用、消費・労働、住宅、生活環境、財政、教育・文化、福祉・医療の各分野の統計が、GIFファイルとMS-EXCELファイルの2形式の41の表として公開されています(豊中市推計人口の推移など一部 GIFファイルが開かないのがあります。アドレスに「/gif-data」が抜けている為のようです)。・・・・6月17日、久々に訪れたところ、正しく修正されていました。ただ難を言うなら、「表」をクリックするとどうなるか、「 Download (**.xls:MS-EXCEL) 」をクリックするとどうなるかなどの解説がないことと、ファイルサイズの明示がない点が不親切です。「ここをクリックするとMS-EXCELで表を見ることができます。ただし、バージョンは**以上が必要です」などの説明を最低限付けていただきたいと思います。さて、住民があまり関心を持っていないと思われる人口統計などを豊中市よりも遥かに詳しくホームページで公開している自治体は、たくさんあるのですが、豊中市で注目すべきなのは、他の自治体ではお目にかかったことのない「ダイオキシン類濃度の測定結果」や「トリクロロエチレン濃度の測定結果」などの数値が公開されている点です。環境への住民の関心、不安が高まる中で出色ではないでしょうか。ただし、数値に対する市としてのコメントや解説、測定日もついていればもっと良いのではと思います。どちらにしても、他の自治体も参考にすべきものでしょう。
 「ご意見箱」は、住民と行政との双方向性を考慮したものとなっているようです。こうした取り組みは、住民自治にとって歓迎すべきものであり、市長があいさつで述べている「インターネットの大きな特性は、利用者が互いに意見を交換しあえることです。私は、市民の皆さんがこのホームページを通じて、市の情報を得るだけでなく、皆さんの声も市に届けていただけたらと思っています」の言葉どおりに、今後、充実・発展すればと期待します。
 リンク集は「他のホームページ」としてまとめられています。こうした扱い方は、中々ユニークで面白いですねぇ。
 さて、リニューアルにより、ホームページからなくなった情報がいくつかあります。大阪空港関係の情報は別になくなっても構わないのですが、役所に出向く前に、情報の所在が確認できて良いと思われる市政情報コーナー(市役所第2庁舎2階)にある1996年から1998年の「豊中市の刊行物」一覧がなくなったのは残念です。復活していただけないでしょうか。
 なお、今後、ぜひ掲載して欲しいものとしては、先に述べた例規の情報とともに、市議会情報があります。これも住民自治にとって欠かせないものです。・・・・6月17日、久々に訪れたところ、審議会情報が設けられていました。次はきっと市議会情報でしょう (^○^)
 全体として、デザインや操作性も良く、情報量としても大阪府下では、すぐれた方に属すホームページです。リニューアルされたばかりで、今後どうなっていくのか不明な点もありますが、期待して見ていきたい自治体ホームページの一つです。

 追加:新着情報のページは、ぜひ付けてくださいねぇ。でないとウォッチングがたいへんです。・・・・6月17日、久々に訪れたところ、フロントページに掲載されていました。

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