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開設日は不明ですが、まだ、開設されてから日の浅いホームページのようです。
和泉市のホームページにアクセスすると、まさしく「虚仮威し」のフロントページが表示されます。中味に入る前に、失礼ながら、フロントページの問題点を列挙したいと思います。
1.必要性の感じられない画像、文字でも何ら問題ない画像が散りばめられています。これでは表示しきるまで時間がかかってしまいます。その上、ALT属性が意味がわかるような正しい日本語で書かれていないため、画像が表示されないブラウザでは、何のホームページかわかりません。さらに、このフロントページのタイトルは「Welcome to IZUMI CITY WEB SITE」という英語ですから、文字を読み上げる音声ブラウザ(参考資料)では、おそらくお手上げでしょう。
2.「●ご覧になりたいところをクリックして下さい」と書かれた下の「新着情報」など見たい項目にマウスポインタを持っていくと、項目の下に緑の印が出るとともに、ステータスバー(ブラウザの下の枠)に文字が表示されるように、デザインされています。見てくれだけのデザインよりも中味に重点を置くべき自治体のホームページにおいて、なぜ、そんなに凝らなければならないのか、私にはわかりません。フロントページが表示されるまで時間がかかる原因のもう一つは、この見てくれのためのScript(プログラム)が延々と書かれている――読み込みに時間がかかる――ためです。
3.最終更新がいつであるかは、何度も訪れる訪問者にとってたいへん重要な情報です。最後に訪れた日より後で更新が行われていなければ見る必要はないのですから。和泉市の場合は、一応「Last update: 00' 3.13 」と一番上に表示されていますが、どうして「最終更新 2000年3月13日」と日本語で書かないのでしょう。「作成者側のためだけの情報では無い」との認識が必要でしょう。
その上、このフロントページ全体は不思議なデザインのテーブルで作られています。
いよいよ中味です。まず行政運営における基本的情報である財政、例規、計画の情報が提供されているかどうか見てみます。残念ながら財政と例規については、全く情報が掲載されていません。これらに比べると計画関係は、多少詳しく掲載されています。と言っても「第3次和泉市総合計画」は全文が掲載されているわけではなく、概要だけです。ところで、「目標年次」は、どうしてこんな変な画像だけなのでしょう。
計画関係では、他にも「トリヴェール和泉」の情報が掲載されています(この情報の表紙はどこにあるのでしょう)。詳しく説明していただけるのは結構ですが、肝心の和泉市の財政負担(市民の財政負担)について一切情報がないのはどういう理由でしょうか。公共施設など関連事業も含め全額、事業主体の都市基盤整備公団が出すとは考えられませんが。「JR阪和線和泉府中駅前再開発事業」も概要が掲載されていますが、やはり財政負担や財源の表示はありません。こちらの施行者は和泉市です。
さらに、和泉市役所のコスモポリス推進室というところが推進している関西国際空港の立地インパクトを活用した産業団地「テクノステージ和泉」の情報もあります。分譲が開始され、現在、買受予定登録申し込みが「随時受け付け中」のようです。登録は進んでいるのでしょうか。事業主体は和泉市和泉コスモポリス土地区画整理組合だそうですが、売れない場合は、誰が責任を取るのでしょうか。市民に負担はかからないのでしょうか。何にも書いていないのでわかりません。
以上のように、ホームページのどこにも市の予算も決算も載っていない上、開発計画には財政負担も財源の表示もありません。市民は、お金を気にしなくて良いようです。きっと和泉市には打ち出の小槌か、金のなる木でもあるのでしょう。ぜひ財政危機の大阪府に分けてやってください。
それでは、次にフロントページの「ご覧になりたいところをクリックして下さい」に沿って中味を見ていくことにします。まず「新着情報」をクリックしてみましょう。おっと!! 右フレームに現れたこの巨大な画像は何だ!! 「新着情報」としか書かれていないぞ。無駄な画像の典型ですね。ここに目次を作れば、フレームなんか要らなくて簡単なのにね。委託業者が「うちはフレームもこんなに立派に使えるぞ」と言いたかったんでしょうね。ほんと虚仮威しだ。
で、肝心の「新着情報は?」と言うと、左フレームから選ぶようです。いくつかの課からの市民向けのお知らせが載っています。普通、新着情報と言うのはホームページに新しく付け加えられた情報と言う意味で使われていると思うのですが、和泉市方面では『方言』があるようです。「市からのお知らせ」とでも表題をつけた方が、わかりやすいように思うのですが、いかがでしょう。
続いて「市の概要」です。またまた無駄な画像が表示されました。さて、内容ですが、まず「和泉市について」は非常に簡単な市勢概要です。「市長のあいさつ」に、「最後になりましたが、これを契機として、本市への関心を持たれ、より一層の思いを深めていただければ幸いに存じます。」という言葉がありますが、どうもホームページを誤解されているようです。お言葉を返すようですが、関心のない人が偶然、和泉市のホームページを訪れる可能性は、ほとんどありません。関心のない人に関心を持ってもらうホームページではなく、関心のある人の役に立つ情報を提供するホームページを作ってもらいたいものです。・・・こうした市長の認識――市長に、こういう認識をさせる職員の認識――が、これから順次述べるホームページ開設にあたっての想像力の欠如につながっていると思います。
「和泉市への交通手段」は、全国からやって来る議員と役人の視察用でしょうか。確か和泉市は観光地ではありませんよね。「統計について」は、一昔前(1〜2年前?)ならこれでも良かったかもしれませんが、今時、この程度の内容ではあまり誉められたものではありません。これらに比べると「市議会について」は、名簿や議会日程もあり現行水準(?)に達しています。とは言っても、住民自治の観点から言えば、全く満足できませんので、今後、議会議事録の掲載などより一層の充実をお願いします。なお、フロントページの「ご覧になりたいところをクリックして下さい」で表示される各ページ(巨大画像だけのページ)を「和泉市議会にようこそ」のページのように作れば――下の階層へとつながる目次(リンク)をつければ、ご大層なフレームは全く不用です。と誉めたら(?)、このページの上部の目次(リンク)壊れています。残念。
「市の施策」は、先ほどご紹介した計画関係の情報です。「市の施策」をクリックするとこの場合だけ「市の施策」と書いた巨大な画像ではなく、なぜか「和泉市第3次総合計画 和泉新時代ノート」という画像が現れます。どうでも良いことですが、一貫性がないですね。
しかし、次の「施設案内」をクリックすると、期待どおり画像が表示され、ホッとしました。画像の好きな和泉市ですが、どういう訳か「社会体育施設」と「池上曽根遺跡といずみの国歴史館」には、地図がないですね。こんな所にこそ『画像』を使いましょう。ところでフロントページの画像は「池上曽根遺跡」にある復元された「いずみの高殿」なんですね。フロントページにこの画像を使うからには、クリックすると「池上曽根遺跡」のページが、いきなり表示されるようにした方が、「池上曽根遺跡」の和泉市を強調できて良いように思いますが、いかがでしょう。自動車文庫の予定表があるなど「図書館」の案内が他の施設に比べると詳しくなっています。ホームページをみる限り和泉市には図書館分館はないようですね。人口17万人なのにね。不思議です。「公共建築物の作品集」は説明不足です。
「お知らせ」も期待どおりでした。内容は「市民課」「健康課」などの窓口・業務案内です。他の課は案内の必要はないのでしょうか。今後載せていく予定だが、まだできていないのでしょうか。どちらでしょう。
「生活情報」も一貫性を発揮しています。あれ? こちらも窓口・業務案内のようですね。「お知らせ」と、どう違うのか良くわかりません。どちらも結構詳しく書かれているだけに、こんなよくわからない分類(表題)では、使い勝手が悪く残念です。ところで「ごみの出し方」に「収集日程は『広報いずみ』の最終面に掲載しています」と書かれています。この記述は自治体のホームページのあり方を考えさせられ、たいへん面白いですね。『広報いずみ』のバックナンバーはホームページにありません。『広報いずみ』が手元になくて、収集日程を知りたいと思った人はどうすれば良いのでしょう。例えば、勤め先から帰ってきて(当然、役所の時間外)から、若しくは休日に、家の掃除をして「さて、このゴミはいつ出したら?」とか、引っ越してきて「和泉のゴミ収集はどうなってるの」とか、このホームページを見に来ることもあるかと思います。しかし、これでは役に立ちません。それに『広報いずみ』が手元にあれば、わざわざホームページを見る必要もありませんしね。自治体ホームページが、実際に住民にどう使われるのか、もっと想像力を働かせる必要があると思います。
想像力の欠如と言う点では、「保育園、児童手当等」にも凄いものがあります。例えば「保育園の所在地」。無いよりマシかもしれませんが、もっと詳しい地図を付けられないのでしょうか。細かい字が潰れた案内図では話しになりません。「保育所の育児教室」には「事前に電話で確認ください」と書かれていますが、電話番号がありません。いや、ここだけではありませんね。「保育園、児童手当等」の各ページとも「問 児童福祉課」と書かれているだけで、児童福祉課の電話番号がありません。フロントページに書かれている役所の電話番号にかければそれで良いと言うことかもしれませんが、不親切ですね。「小、中学校、幼稚園」の「学校の転学手続きについて」の方も「問 教育委員会総務課学事係」だけで電話番号はなし。さらに「介護保険」の各ページには問い合せ先の表示すらありません。ところで、このページは、どういう意味を持っているのでしょうか。
また、「防災」の「災害避難場所」には地図がありません。繰り返しますが、不必要な画像をあっちにもこっちにも掲載する手間とヒマがあるなら、地図ぐらい載せてください。災害が起きてから市民が「わざわざパソコンのスイッチを入れ、インターネットに接続し、和泉市のホームページの『災害避難場所』の地図を見て、それから避難する」てなことことは、まず無いでしょう。しかし、新しく引越してきて避難場所を知りたい場合とか、災害時に他市からボランティアに来る場合とか、避難している親戚を訪ねていく場合とかに、ホームページを見る可能性はあるでしょう。こういう場合は地図がなければ役に立ちませんね。またまた想像力の欠如です。
「リンク集」も一貫性を発揮している点を除けば、これといった特徴はありません。
インターネットの特徴の一つである「双方向性」と言う点ではどうでしょうか。フロントページには「今後の市政運営及びホームページ作成の参考とさせていただきますので、ご意見等がございましたら、[email protected]までお寄せ下さい。 」と、メールアドレス付きで書かれています。よくあるような「お寄せ頂いたご意見などについて、個別の回答はいたしかねますが・・・」などと一方的に書かれてはいませんが、意見や質問に対して返信をしていただけるのかどうかは不明です。また、各左フレーム内にも「Mail to:[email protected]」と書かれているようですが、とんでもなく小さな字のため、私のディスプレイでは、ほとんど判読不能です。なお、これら以外には「双方向性」を生かしたものは何もありません。
最後に操作性ですが、いくつか問題があります。第一にフレームです。フロントページ以外は、全てフレームの機能を利用しないと、見たいページへ移れないようにデザインされています。また<noframes>のタグも本来の意味で使われていません。このためフレームに対応していないブラウザでは、フロントページ以外は何も見ることができず、市の情報を得ることは、ほとんど不可能です。また、各ページの一番上に目次が付けられていますが、巨大画像のページへリンクされているだけで、設けている意味がありません。・・・・・巨大画像のページから下の階層へは行けませんからね。
第二に、画像にALT属性が書かれていなかったり、書かれていても正しい理解を促すように付けられていなかったりする点です。ALT属性を正しく書かないと、画像を表示しないブラウザ(視覚障害者用の音声ブラウザなど)では、ページの中味が把握困難になります。また、各ページの一番上には目次が付けられていますが、この「home」の画像には一貫してALT属性は書かれていません。これでは落第です。
第三に、各ページのタイトルが全て(?)「Welcome to IZUMI CITY WEB SITE」となっているのも無茶苦茶です。これでは、タイトルを頼りにする音声ブラウザ(参考資料)では、ALT属性の書かれていない画像見出しと合わされば、全くのお手上げです。また検索サイトで「和泉市」で検索をかけた時の結果一覧表にも「Welcome to IZUMI CITY WEB SITE」の文字が並ぶだけでしょう。和泉市から委託を受けた業者のHTML仕様(参考資料)に対する認識を疑います。
第四に、一部にNEWと表示されてはいますが、どこを更新したのか、はっきりとわからない点です。常連さんのために、ぜひ更新情報をつけるべきだと思います。
正直言って、後発組みの割には、つまらないホームページです。私の勝手な批評は参考にしていただかなくとも結構ですが、他の自治体のホームページをしっかり見られて、参考にすべき点はどんどん取り入れて、より良いものにしていただきたいと思います。そうしないと税金の無駄使いになってしまいますから。
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