自治体ホームページウォッチング  独断批評−大阪編
能勢町  当初掲載 99年12月21日   戻る

 開設日は不明ですが、開設されたばかりのホームページのようです。このホームページの特徴は、第一に、どこに何があるかわからない。第二に、ダイオキシン情報の提供です。以下、この特徴を具体的に検証していきます。
 まず最初に、恒例の行政運営における基本的情報である財政、例規、計画の情報が提供されているかどうか見てみます。財政については「能勢町の概要」―「能勢町のあゆみ」―「財政」に、平成7年度から10年度まで決算収支(普通会計)の数字だけが、こぐ簡単に掲載されているのみです。例規については、「ダイオキシン対策」―「能勢の美しい自然を守るための条例」をクリックすると「ダイオキシンを少なくし、能勢の美しい自然を守るための条例」の全文?が無茶苦茶変なレイアウトで表示されます。例えば第3条の(町の責務)という条文の表題は第2条の第5項の一部のようにテーブルでレイアウトされています。法令文を全く読めない人(委託業者?)がこのページを作ったのでしよう。ということで、例規関係はこれだけです。
 計画関係では、平成13年を目標年次とした第三次能勢町総合計画づくりの基礎資料として、「みなさんのまちづくりへの想いや、発想を活かした『まちづくり計画』をつく」るスタッフを「『わがまちプロデューサー』として募集します。積極的な参加をお待ちしております」というページが「新着情報」―「公募委員募集」で表示されます。この情報がどうして「新着情報」の中にあるのか理解に苦しみますが、記事内容自体は住民自治に繋がる取り組みとして面白そうです。応募を封書だけでなくFAXやEメール(フロントページに書かれたアドレスとは別の専用のアドレスが表記されているのは、やる気の証拠?!)で受付しようというのも中々良いですね。惜しむらくは、総合計画に関する説明が殆どないことです。募集するからには、総合計画の意味・位置付けや、第一次と第二次の総合計画、決定までのスケジュール・手続きなど、きちっと情報を提供すべきでしよう。また、今後行われるスタッフ会議に関する情報公開もホームページで行って欲しいですね。
 以上のように、総合計画にかかわる情報を除けば、住民自治に繋がるような基本的情報はありません。「町だからこんなものだ」とは思わずに、ぜひ頑張ってもらいたいものです。
 さて、ここまで見ただけでも、「どこに何があるかわからない」という能勢町ホームページの特徴が既に現れていますが、さらにフロントページ下部の簡単な目次に沿って見ていくと、この本領が一段とあらわになります。
 まず「能勢町の概要」ですが、どこの自治体ホームページにもある町勢(市勢)概要だと思ってみると少し違います。「町の姿」は、どうと言うことありませんが、「能勢町のあゆみ」は変です。最初に表示される「能勢町の生いたちとあゆみ」は理解できますが、問題は、このページの上部にあるリンクの先のページです。まず「概要」は行政区画別の人口統計がメイン、「政治」は所属会派別の町議会議員数の推移と歴代選挙管理委員長の一覧、「財政」は先に紹介したように平成7年度から10年度まで決算収支(普通会計)一覧、「生活環境」は廃棄物処理量の推移と「豊能郡環境施設組合」の設立登記?、「建設」は道路の改良率の推移、「衛生」は医療機関の一覧、「教育」は歴代教育委員長と小・中学校の一覧、「文化」は指定文化財等一覧と、一般的な「町のあゆみ」の範疇を超えたごった煮状態です。閲覧者の立場に立てば、もっと分類の仕方があると思います。人口統計や決算収支、廃棄物処理量の推移、道路の改良率の推移などは、統計のページを作ってそこに収録すべきでしよう。所属会派別の町議会議員数の推移と歴代選挙管理委員長の一覧などは、同じ「能勢町の概要」の中の「能勢町議会」の、また、指定文化財等一覧は「名所旧跡・観光情報」の中にでもそれぞれ入れた方がわかりやすいのではないでしようか。さらに医療機関の一覧や小・中学校の一覧は所在地と電話番号しか載せていないのですから、公共施設等の電話番号としてでも載せればすむのではないでしようか。
 「能勢町議会」の情報が「能勢町の概要」の中にあり、さらにこの中に「能勢町機構図」と役場のダイヤルイン電話番号の一覧があるのも理解できません。
 「交通アクセス」もよくわからない地図です。役場までのアクセスを紹介したいのか、町内の名所旧跡・観光地の所在を紹介したいのか、どちらなのでしよう。この地図と「名所旧跡・観光情報」との間に相互リンクが張られていることから、後者のように思うのですが、もし、そうなら表題は「名所旧跡・観光地図」とでもすべきでしよう。もっともこの地図の下に「能勢町役場へは、能勢電鉄山下駅より阪急バス能勢町宿野行きで能勢町役場前下車 所要時間約25分」とも書かれて入ますしね。
 「イベント情報」を次に見ます。まず「淨るりシアター」は、イベント情報と言うより施設案内と言った感じです。「全体図」をクリックすると2つで600Kb近い巨大な図面が表れます。施設を借りるとき便利かもしれませんが、会館日や時間、料金などは残念ながら書かれていません。「能勢の浄瑠璃」は能勢の人形浄瑠璃の紹介です。写真が綺麗で良いのですが、ファイルサイズがかなり大きいので、見るためには少し我慢が必要なようです。で肝心の「イベント」です。ここまで見てくると、「能勢の浄瑠璃」が何時上演されるか、このページでわかると普通思ってクリックしますよね。ところが、意に反して表示されるのは、巨大な河島英五のポスター(500Kb以上)です(1999/12/21 現在)。
 「イベント情報」には、他に「B&G海洋センター」「自然休養村管理センター」「観光物産センター」の項目がありますが、工事中の「自然休養村管理センター」以外の2つは、どう見ても施設案内です。どこにもイベント情報はありません。
 「生活情報」も変わっています。まず「窓口案内」は、各課・係の処務事項と電話番号(何処かに市外局番も書いてくださいネ)の一覧です。窓口の案内とは言いがたいものです。「ささゆりセンター」は、能勢町保健福祉センターと国民健康保険西診療所とからなる「ささゆりセンター」の施設案内です。しかし、よく見ると「介護保険要介護認定申請の受付を開始」したという記事と、「高齢者の保健・福祉についてこのようなサービス」がという情報もここにあります。批判ばかりして申し訳ありませんが、良いところもあります。「施設循環福祉バス」と「ゴミ収集カレンダー」は、たいへん詳しく、正に「生活情報」であり、たいへん結構かと思います。
 「新着情報」は、ホームページ業界?で一般に使われる意味での新着情報ではありません。業界?では、何度も訪れる人に便利なように、ホームページに新たに加えた情報が何であるかが、すぐにわかるように、一覧などにしたページに新着情報という名を付けているようです。ところが能勢町では、新しくホームページに付け加えた情報そのものを新着情報と位置付けてページを構成しているようです。こういう自治体は他にも幾つかありますが、ホームページをあっちこっち見て研究するなんてことはしないのでしようか。ホームページの作成を請け負った業者も業者ですがね。ところで、現在、「新着情報」には5項目が掲載されていますが、これらが相対的に古くなったときには、何処へ分類されるのでしようか。特に役場宛てのメールフォームである「メール」は何処へ行くのか興味津々です。
 で、この「新着情報」にも変なところが多々あります。まず「栗まつり・農業文化祭」。栗まつりは、季節的にもう終了していると思いますが、何時、何処でが何処にも書いてありません。「楽しいイベントに参加しませんか」と言われてもネ。農業文化祭の方は11月3日なのでもう終了しています。おっと、よく見れば、このページの下の方に「おもな行事とお祭り」と書かれた年間スケジュールが載っています。「のせ栗祭り ・・・10月10日」だそうです。「そうか、今年の栗まつりと、農業文化祭の案内ではなくて、毎年の栗まつりと農業文化祭の案内なのか」と妙に納得。ん・・・・・とすると、どうして「新着情報」?????
 「公募委員募集」は、既に紹介した「わがまちプロデューサー」募集の情報です。「愛称募集」は来春オープン予定の観光物産センターの愛称を募集しているという記事です。応募は官製はがき又はEメールでとは、中々進んでいますね。募集期間は、平成11年12月1日〜12月末日(消印有効)で、応募資格は特に問わないそうです。私も応募しようかな (^○^)
 「2000年問題」には、能勢町の取り組みの紹介があります。「『能勢町コンピューター西暦2000年問題危機管理計画書』を平成11年10月を目途に策定する」と書かれていますが、既に策定されたのでしようか。策定されているなら、このページで紹介(全文掲載)すべきだったのではないでしようか。もっとも、「2000年問題」についてホームページに全く掲載していない自治体も多いので、これでも情報公開としては良い方でしよう。
 「ダイオキシン対策」は、能勢町ホームページの第二の特徴です。あれだけの事件を起こしたのですから、こういう扱いをするのは当然でしよう。最初に「ダイオキシン対策」をクリックするといきなり「お詫び」という文字が出てくるのでビックリしますが、よく見ると広報「のせ」の1997年7月後の記事をホームページに再掲したものです。どうやら、この「ダイオキシン対策」のページは、「能勢の美しい自然を守るための条例」を除けば、これまで広報「のせ」に掲載した「ダイオキシン対策」に関する記事のバックナンバーを提供するページのようです。記事の内容や、町の対応は別として、こういう情報をホームページで提供しようという姿勢は評価できます。しかし、これだけというのは、どう考えても物足りないですね。「ダイオキシン対策」のページを作ったのは評価できますが、広報紙の焼き直しでは、広報紙を既に読んでいる能勢町住民はがっかりですね。広報紙以上のことは「何もよう言わん」「何も知らん」と言うなら、せめてダイオキシン関連のリンク集でも載せればいかがなものでしよう。また、一番新しい記事(現時点で平成11年11月号外)が最初に表示されるようにデザインを変更した方が、閲覧者に対して親切だと思います。ついでに、もう一点。よく考えれば別に広報「のせ」の記事として載せる必要はないのでは。平成9年7月号とせずに「豊能郡環境美化センター焼却施設からのダイオキシン排出に関してのお詫び」と表題をつければ良い訳だし、平成11年11月号外も「能勢クリーンヒル(し尿処理場)のダイオキシン類測定結果について」とすれば良いはずです。何時発表したかが大事だと思うなら、日付を付ければ済みますしね。どうすれば、わかりやすいか、見やすいか、よく考えてページを作るべきでしよう。
 以上、ざっと見て来ましたが、「どこに何があるかわからない」という第一の特徴はよくわかっていただけたかと思います。ページ構成を業者が作ったのか、職員が作ったのか知りませんが、「ようこんな無茶苦茶なことしたなぁ」というのが率直な感想です。「"○○について能勢町ホームページの何処に掲載されているのか"誰が一番早く見つけられるかのコンテスト」でもやったら面白いでしよう \(--;)
 双方向性については、フロントページに宛先は不明ですが、メールアドレスが載っている上、何処の課へ送るのか指定できるという非常にめずらしいメールフォームも用意されています。さらに「わがまちプロデューサー」等の募集を電子メールで受付けたりと中々頑張っています。これで、意見や質問に対して、きちっと返答でもしていただければ、言うことなしですが。
 最後に操作性です。第一の問題点は、フレームです。フロントページ以外は全てフレームが使われていますが、フレームを処理できないブラウザへの配慮は全くなされていません。しかしながら、能勢町の場合、比較的簡単に解決できそうです。長くなるので詳細は省きますが、殆どの右側ページの下部に各ページへのリンクが既に設けられていますので、ここにホーム(能勢ではTOPと表現)へのリンクを付け加え、各フレーム枠のHTMLファイルの<NOFRAMES>タグの要素として、各大分類(能勢町概要とか、イベント情報とか)のトップページ(能勢町概要であれば「町の姿」)へのリンクを設ければ良いのです。詳しくは、委託業者に聞くか、市販のリファレンスでも読んでください。
 第二には、ファイルサイズの大きい画像がたくさん使われている点です。仕方ない部分もありますが、もっとうまく画像加工すれば、ファイルサイズを小さくできるはずです。デザインよりも中身が大事です。またALT属性も皆目書かれていません。世の中には、画像を表示できないブラウザや、画像を表示しないように設定して訪れる人もいることを忘れないでください。また、ページのタイトルに画像をやたら使うのもやめるべきでしよう。文字で表示した方が、遥かに親切です。
 と、かなり厳しく書きましたが、内容的には大阪府内の町のレベルとしては、悪くはないと思います。もっと酷いところが多々ありますからね。どちらにしても、出来たばかりのホームページですので不充分な部分は仕方ないのかもしれません。内容の改変が出版物などに比べて簡単なのがホームページの特性ですから、出来たからもうこれで良いとするのでは無く、今後、ぜひ他の自治体のホームページを良く研究され、住民の生活に役立つ、住民自治につながるホームページにしていってもらいたいものです。

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